湘南学園生を対象にした「ヤングアメリカンズ」の公演が、今年ももうすぐ行われます。昨年初めての学園公演が大きな感動を呼び、今回は別のＮＰＯ法人の主催により、学園の諸団体の協賛を得て、実現にこぎつけて頂きました。

「ヤングアメリカンズ」とは、歌や踊りを通じて仲間と共に自分を表現する喜びを若者に伝え、若者の可能性や素晴らしさを社会に広く伝えていこうと、1962年にアメリカで設立された非営利活動団体です。３日間のオール英語による音楽・ダンス・パフォーマンスの「ワークショップ」を通じて、４０名のスタッフと２５０名前後の参加者が共に舞台練習を行い、最終的には両者による「ショータイム」を行うイベントです。
実際に参加したり鑑賞した人たちは、フレッシュで目の覚めるような感動を体験します。在校生と保護者の間でも期待が広がり、学園にも直接お招きできないかとの話になり、昨年は創立８０周年のプレ企画として、湘南学園ＰＴＡの方にご苦労をかけて主催して頂き、公演は学園アリーナで行われました。

ヤングアメリカンズは、1960年代の米国の状況を受けた模索の中から開始されました。競争社会のストレスや人種・民族の差別などに苦しみ、心を閉ざした若者達に、歌や踊りを通じて自分を表現し、仲間とのコミュニケーションを重ねて舞台を創り上げる喜びを体験してもらおうとしたのです。そして世界各地に感動の体験を伝えようとアウトリーチ（出前授業）を展開してきました。成長する若者と観客の間にはどこでも爆発的な共感が広がり、日本にも紹介されて以後、すでに数万人以上の日本の若者と子どもも体験しています。

来日するのは、厳しいオーディションを通過し、音楽と子ども達を心から愛する若者達です。心理学や教育学・教授法も学び、更正施設などでの実習なども経たエキスパートです。一方で参加者への配慮から、メンバーの方々の民族や容姿や体型などは様々で、社会の多様性と可能性を示しながら、君も一緒にチャレンジしてみようとリードしてくれるのです。
滞在する国々では、受講生のご家庭にホームステイをすることを基本にします。スタッフの若者は長期間の海外ツアーに出かける中で、ホストファミリーとの交流が安らぎと楽しみになっています。公演ではお世話になった家族の方々にも鑑賞して頂きます。

参加者の前には、濃密な３日間が待っています。目の前でメンバーの圧倒的な踊りや歌などが披露され、驚く間もなく「今度は君たちもやってみよう！」とワークショップが始まります。“音楽・英語・つながり”をキーワードにチャレンジし、声を出し、身体を動かし、今までならとても出来なかった表現に挑戦していけます。かつてなく躍動的で新鮮な時間を体験していくのです。
今回も、学園の小学生や中高生で合計２２０名以上の参加申し込みがありました。明日から３日間の集中練習があり、最終日の１３日の夜に藤沢市民会館で公演が行われます。私も鑑賞に行く予定であり、参加する学園生の皆さんのパフォーマンスを楽しみにしています。