第889回 本校の体育祭にこめられた大きな願い
体育祭は、明日本番を迎えます。天気はさいわい何とか明日は大丈夫のようです。今年のテーマは「完全燃笑」とされています。パンフレットを見ると、実行委員長の高2佐々木瑠美さんと総務委員長の高2松本京子さんのページがまず印象的です。みんなの元気をフルに使って、みんなが笑顔いっぱいに終われる新体育祭にしよう!とのメッセージが伝わってきます。
湘南学園中高の体育祭は、高3以外の5つの学年が、高2諸君をリーダーに「縦割りクラス大連合」をつくって競い合う形式で行われます。赤・黄・青・緑・黒と5色に分かれて、当日はお揃いのTシャツを着込んで臨みます。全ての種目決め、運営と管理の様々な実務、採点方式などは、体育祭実行委員会が協議して決め、準備しています。
各色チームでは、応援のやり方、グラウンドをフルに使ったアトラクションなど、それぞれが短期間に練習して団結を深めていきます。色リーダーは男女2人ずついて、高2各クラスのメンバーは、下級生の指導と掌握で分担して入っていきます。色ごとの大パネルの製作も重要です。過去4年間の経験を振り返りながら、高校2年に至ったところで、役割を分担しながら大集団をまとめて目標へ向かうリーダーシップを経験するのです。
中1の新入生にとっては、縦割り集団を通じての様々な先輩達との出会いの場面になります。皆で力を合わせて取り組むことの楽しさを体感してほしいものです。なかなかついていけない仲間が出るかもしれませんし、色集団の中で声をかけてカバーし合う経験もいろいろ出てくるでしょう。総合優勝は1色だけですから、悔しい思いも経験され、次年度につなげていきます。
本校の学校行事は、生徒達が主役になって、自分達で企画し、運営し、振り返る体験を積むことを重視しています。「第10回新体育祭」という今回の名前には背景があります。以前にも体育祭はあったのですが、各色の応援団だけが独走しがちな傾向などが指摘されました。中高校舎の全面リニューアルとグラウンドの整備を機に「新体育祭」が再スタートしました。参加した生徒全員が主人公となり協力して頑張れる体育祭、という理念がより明確にされました。色ごとの帰属意識を深めるために、はちまきをTシャツに変更したのも大成功でした。
グラウンドに全員が集まり、お互いが見える形で展開されることが体育祭の大事なところです。特に高校2年の生徒達と実行委員会の諸君のこの行事にかける思いには強烈なものがあります。
※ 写真は、昨年度体育祭のものです。