第923回 中学1年生の総合学習の目標

2014年6月27日

今日は、昨日から本日にかけて大事な場面を迎えた、中学1年の総合学習のテーマと目標、おもな活動内容について大まかに紹介します。

 

今年度中1のテーマは、「みんな違ってみんな良い~いのち輝く社会をめざして~」とされています。特に「ハンディキャップを持つ人びとへの理解を深める」ことを通して、「どんな人も皆かけがえのない存在であることを認識し、友達や他人に対してそういう視点で行動できること」を目指しています。

すでにGW中の課題で、「自分が生まれたときの話」または「自分ってどんな人?」の聴き取り作文をまとめてもらいました。自分の生い立ちや自分への願いなど、ご家族の人達とも改めて貴重な会話ができたことでしょう。

先日はその課題作文からいくつか選んで、クラス毎に朗読したり、その抜粋を読み継いだりました。クラスメイトどうしの共感や相互理解を広げ、今後の関わりにも役立てる機会となりました。

 

昨日はまず、この体験学習のプログラムについて毎年ご指導ご助言を下さっている、服部一弘氏(NPO法人アミニ理事長)の講演を聴き、生徒達は問題意識を深めました。

続いて各クラスのグループに分かれて、車椅子体験、視覚(アイマスク体験)、聴覚体験、肢体不自由体験にまたがるハンディキャップ体験を行いました。安全に見通しを持って活動できるように詳しい「指令書」も示されていました。 サブアリーナ・ホール・教室など校内各地に分かれ、この日のために車椅子を40台も借用しており、アイマスクなどハンディキャップ体験に関わる多数の用具を使用しています。

総合学習委員会の生徒達は、率先して指示や呼びかけで頑張りました。学年などの先生方と実習生の先生方は総出で要所に分かれて、様々な活動を監視、援助しました。生徒達は講演の感想文やワークシートの書き込みなどを行いました。

本日は、午前中にそれぞれ個人が学び感じたことをまとめたワークシートを持ち寄って、班ごとで発見したことや感じたことを話し合ってまとめ、「総合新聞」にあたるものを作成します。

 

中1の総合学習では、人間は一人ひとり個性や違いがあり、その人らしさが大切にされ、自分も他人も傷つけてはならず、他人を軽んじたり蔑むことは許されないという認識や行動力を育むことを重んじています。

今回までの学びは、さらに秋に行われる総合学習へとつながっていきます。そこでは「目に見えない(見えにくい)バリアーを知り、考える」という視点から、身近な人達のことをより深く知る学習機会が設けられる予定です。いずれまた紹介したいと思います。