卒業生からの学びブログ 第3弾

2015年9月15日

 こんにちは。2015年3月に湘南学園を卒業しました東京大学教養学部文科三類1年の小田碩規(おだひろき)と申します。一卒業生として「学びBLOG」に関わる機会をいただき、大変光栄に思います。先生方、読者の皆様に感謝致します。八木先輩、神谷先輩と偉大な先輩方の後に書かせていただくということで、大変恐縮ではございますがよろしくお願いします。今回のブログも例に漏れず、湘南学園での学びや経験が大学での学びにおいてどのように繋がっているかをご紹介致します。加えて、卒業生として参加させていただいた分野別相談会で多かった相談について取り上げ、少しばかりアドバイスをしたいと思います。


 さて、東大での学生生活ですが、1年生は必修授業が多く、毎週多くの課題に追われながら幅広い分野の授業を受けています。数ある授業の中で個人的に面白く、湘南学園での学びが特に活かされたと思う授業が「初年次ゼミナール」という授業です。「初年次ゼミナール」では、学生がそれぞれ興味のある分野の先生の授業を選択し、プレゼンテーションやディスカッションの方法、問いの立て方、論文の執筆方法といった大学の学びには欠かすことのできないアカデミックスキルを学びます。


 私は社会思想の古典を講読する授業をとりました。この授業の目的は「古典や思想家に対して一般的に言われている(教科書に書いてあるような)常識を疑う」というものです。例としては、ソクラテスの「無知の知」ってどういうこと?実は「不知の知」の方が正しいのではないか、『君主論』を著したマキャベリは実は共和制論者なのではないか、ルソーの『社会契約論』は本当にフランス革命に影響を与えたのか?といったことについて発表と議論を行います。高校時代に積み上げてきた自分なりの世界史の理解が見事に壊されました。


 こうした体験は、物事を批判的に見る力を養い、陳腐な言葉ですが視野を広げる良い機会です。このような体験ができるのも湘南学園での学びが確固たる土台となっているからです。


 次に、先日行われました分野別相談会ですが、様々な悩みを持った後輩たちが相談に来てくれました。文理選択と学部選択の相談が多かったように思います。文系理系どっちにも学びたい分野がある、学びたいことが多すぎてどの学部を選べば良いか迷っている、といった相談がありました。
 
 私個人の考えではありますが、自分で情報収集をしてみることが良いのではないかと思います。書店に行って興味のある学問の本を少し読んでみる、オープンキャンパスの模擬授業を受けてみる、など方法は色々あります。もちろん、卒業生も相談に乗ります。


 私自身もどの分野を専攻するか悩んでいます。幅広く教養を学びながら、自分はどのような分野で活躍し、どのような形で社会に貢献できるのだろうかと日々考えながら学生生活を送っています。湘南学園で築いた確固たる学びの土台を基にして精進し、大きな飛躍を遂げたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。