第1326回 「ヤングアメリカンズ」が湘南学園にやってくる

2017年3月3日

「今の自分+ヤングアメリカンズ=あたらしい『ジブン』」

 今回で5回目を数える「ヤングアメリカンズ」が今年も湘南学園で開催されます。湘南学園での「ヤングアメリカンズ」の取組みの特徴を3つ指摘しておきましょう。1つは幼稚園・小学校・中高の園児・児童・生徒の皆さんがワークショップから公演にいたるまで、それぞれの成長過程に適う形で参加し公演を成功させること、2つは中高においては、スーパーグローバルハイスクール・アソシエイト校指定を受けているなか、そのグローバル教育プログラムの一環としての取組みであること、そして3つには、ヤングアメリカンズ・スタッフの受け入れ環境を、「チーム湘南学園」で作っていただいていることです。

 さてここで「ヤングアメリカンズ」について少し触れておくことにします。その歴史はいまから半世紀以上も前に遡ります。1962年、若者の素晴らしさを音楽を通して社会に伝えようと、ミルトン・C・アンダーソンによって設立された非営利活動団体です。その2本柱が「音楽公演」と「音楽教育」です。ホームタウンはカリフォルニアのコロナで、18~25歳の若者たち約300名により構成され、この春来日するのは、厳しいオーディションを勝ち抜いてきた音楽と子どもたちを愛する若者たちです。
 
 では「ヤングアメリカンズ」の魅力を一言でいえば、「ミュージック・アウトリーチ」にあるといえましょう。「アウトリーチ」とは、いわゆる「出前授業」という意味をもちます。かつてアメリカで教育予算の削減が行われてた1990年代初頭、芸術関係の授業がカリキュラムから削減されるなか、「ヤングアメリカンズ」は学校に行き、子どもたちと一緒にショーを作るというユニークな活動を始めました。この教育活動は瞬く間に世界に広がり、28ヶ国で約80万人、日本でも10万人以上がこのワークショップに参加しています。
 
 「ミュージック・アウトリーチ」の目的は、次の4点にまとめることができます。

 1.「self worth」 
  参加者一人ひとりが他人と違った個性を持っていることを認識し自信を獲得する。

 2.「respect for others」
  自分と違った感じ方をする他人の大切さを学ぶ。

 3.「performing art」
  感じたことをそのまま表現することの大切さを学ぶ。

 4.「team work」
  みんなで一つのことを真剣にやり遂げることの素晴らしさを学ぶ。
 
 いよいよ「ヤングアメリカンズ」に向けたカウントダウンが始まりました。現在、既に参加者は200名を超え、目標である250名の確保にむけた取組みを進めています。