第1354回 カフェテリアとコラボした研修旅行「食」を考える取り組み

2017年11月10日

~「食」の視点から研修旅行コースを研究する~

 湘南学園中学校高等学校の中3、高2では、研修旅行が総合学習の一環として行われます。中3では広島での平和学習と農林水産業を中心に「村・町おこし」に取り組む、山口県周防大島を訪問し、地元の方々との交流や民泊、様々な体験学習を行います。高2になるとテーマ別グループに分かれ、日本全国を対象に4泊5日で行います。
 
 2017年度の高2研修旅行は、「九州コース」「高知コース」「京都コース」「北陸コース」の4コースで開催することになりました。さて、今年度の研修旅行のこれまでにない特色は、この夏から開始した「クラウドファンディング」のプロジェクトに結びつけて、研修旅行コース研究を「食」に焦点をあて、カフェテリアを担当いただいている「NPO法人湘南食育ラボ」の皆さんのご理解とご協力をいただき、担当メニュー班が作り上げたレシピを基に、「食」を通じて認識を深めるという楽しくも美味しい取り組みが展開されたことです。
 
 クラウドファンディングで、「~見て・聞いて・触れて・食べて・体験したことを伝えます~高知県の魅力を湘南から発信!」プロジェクトに応援していただくと、カフェテリアでの「食券」が送られてきます。それを持参いただき、営業時間内にお越しいただくと「食」の体験が提供されるという仕組みです。
 
 私が体験した、その1つ、「高知コース」をご紹介しましょう。
 メニューは4品でした。

①「柚子こしょうと鰹フレークの土佐パスタ」
使用している鰹は、土佐清水足摺岬の伝統的一本釣りで釣り上げたかつおで、それを たれで漬け込み炙り焼きにしたものをほぐした「姫かつお」を使用しています。その姫かつおに、高知特産柚子(宿泊する馬路村は特産地)と青唐辛子を使用した「柚子こしょう」をコラボさせてパスタの上に乗せたものでした。香りといい、味わいといい土佐のイメージが広がりました。

②「生姜の効いたナス」
土佐はナス生産日本一であり、加えて生姜も土佐の名産品の一つです。ベストマッチといえる一品です。

③「土佐ジローのコンソメスープ」
土佐ジローとは土佐を代表する地鶏ですが、この特産地鶏を生み出すための努力には大変だったとか。気品高い薄味の極上品といえましょう。

④「HOTゆずティー」
食後は、やはり馬路村の落ち葉を活用して自然の力で育てた無農薬柚子をふんだんに使用した心温まるホットドリンクです。

 当日は、クラウドファンディングを通じて応援していただいた皆さんや教職員と共に、意味ある美味しい取り組みが成功したことを喜び合いました。