カナダセミナー第6日目
本日は朝一番でカナダの各地域についてのプレゼンテーションをすることになっていました。
まず最初に15分ほどアシスタント高校生1人プラス生徒3人の4人グループで本番を想定した練習が行われました。
アシスタントの高校生は時間をはかったり、遠くに座って声の大きさを確かめたり、アドバイスをしたりしてくれました。
「ポスターを指差すのはすごく大切だけど、ポスターを振り返って読まないほうがいいよ。」
「メモを見ることを恐れなくていいよ。アイコンタクトを取りながらゆったりと読めば大丈夫。」
アシスタントの高校生のアドバイスはどれも具体的で、カナダの高校生がいかにプレゼンテーション慣れしているのかが感じられました。
昨日の練習では原稿に視線を落とし、難しい英語を唱えるように読んでいた生徒たちがこんなにも短時間の間に成長できたのは、生徒たちの努力はもちろん、心を許せる高校生アシスタントたちの協力のおかげでもあります。
プレゼンテーションが始まるとコーディネーターのシャーロット先生、テラ先生、ローラ先生が並んで座り生徒たちを評価しました。3人が並ぶと緊張感が漂い、まるでアメリカの人気テレビ番組”アメリカンアイドル”の審査員たちのようでした。
今回のカナダセミナーでは生徒たちのプレゼンテーション能力をさらに強化できるようルーブリック評価を導入しました。
ルーブリックは実際にカナダの中学校や高校で使っているものをこのプログラムのためにESL用に改良をしたものです。6つの観点で4段階評価をしています。
1、アイコンタクト
2、自信
3、意欲と声の大きさ
4、発音
5、トピックに対する知識理解
6、構成
「自信」という項目は日本のプレゼンテーション評価ではあまり見ませんが、カナダの学校では重要なプレゼンテーションスキルとして位置付けられています。
なぜならば、自信がなくナーバスになっている人のプレゼンテーションは説得力があまりないからです。例え内容が薄かったとしても自信を持って落ち着いている人のプレゼンテーションは説得力があるものです。
カナダセミナーで生徒たちが社会に出ても役に立つプレゼンテーションスキルを学んでいって欲しいという願いで今回のプレゼンテーションのレッスンを組み立てています。
生徒たちは6つの観点をプレゼンテーションの練習をする前から伝えられているので、評価の観点を本番で意識することができているのは明らかでした。
視線を上げるだけでなく、聴衆と目を合わせようとしている生徒の姿は頼もしかったです。
ポスターは文字ばかりにならないよう地図や絵をたくさん使い、見やすくなるように工夫がされていました。表面を使うだけでなく、裏面を活用したり、折りながら説明をしたりするグループもありました。
プレゼンテーションが終わると5年間このプログラムに関わっているシャーロット先生は
「今までで最高のプレゼンテーションでした」
と言ってくれました。昨日から休憩時間になってもプレゼンテーションの準備を続ける頑張りを見せてくれた生徒たちの努力の成果です。
生徒たちは一人一人コメント付きの評価をもらいました。グループでプレゼンテーションをしましたが、評価は生徒一人一人しています。
良い、悪いだけでなくどこを伸ばしていけばいいのかわかるのがこの評価のよいところです。
来週には日本文化のプレゼンテーションがあります。今回学んだスキルをどこまで活用できるのかが見どころです。
プレゼンテーションが終わるとヘリテージパークに向けて出発しました。昨日勉強したカナダの歴史に関する用語をフルに活用し、スカベンジャーハントという調べ学習をしました。ワークシートに出された問題を全て解けたグループからシャーロット先生に見せにいくのですが、1番早く高得点を獲得できたグループは景品がもらえるということで生徒たちは燃えていました。とても広いパーク内を必死に探検した生徒たちは、カナダの歴史を積極的に学ぶことができたでしょう。
明日はいよいよ最初で最後の週末です。生徒たちはホームステイ先で様々な過ごし方をします。週末の様子はまた来週このブログでお知らせします。