第235回 今年度最初の全校朝礼から

2011年5月10日

 この時期のポピュラーな花の主役には、「ツツジ」と「モッコウバラ」をあげたくなります。
ツツジの濃いピンクと白、モッコウバラの淡い黄色と白。それぞれまとまって一斉に花をつけた光景は、美しくてとても親しみを感じます。

さて昨日の1校時は、アリーナに全校生徒が集合して、朝礼を行いました。
先月の始業式は、高校・中学と分けて行ったので、今年度初めての全校集会となりました。中学1年から高校3年まで合計31クラス、全校で千百数十名の在校生諸君がアリーナへ一同に集まると、さすがに壮観な光景であり、圧倒されて身がひきしまる思いになります。
今回の全校朝礼は、以下の内容で進行しました。

1.校長の話
2.柳下教頭の話
大地震・大津波に対する避難の予定など、学校全体で検討している防災対策について、生徒諸君にまず知らせたい、心得て欲しい事を説明しました。

3.福田生活指導主任の話
今年度の指導目標“君の心に聴け”を軸として、マナーとモラルを自覚して日々の学校生活を送って欲しいと、登下校指導を例に説明がありました。

4.前年度後期努力賞の表彰
中学の各学年で5名ずつが対象となります。3月の終業式が大震災で実施できなかったため、本日表彰の機会を設けました。

5.今年度前期奨学生の表彰
高3から中2まで、前年度後期の総合成績を基準に、各学年の成績優秀者が3名ずつ表彰されました。

今回は時間の関係で、部活動関係の表彰は6月の全校朝礼へ順延させてもらいました。該当する諸君にはおわびします。
第1教員室の前の廊下には、各クラブ活動で得た記念の表彰状やトロフィーがなどが多数展示されています。ご来園の時にはぜひご覧になって下さい。
最後に、本日の校長からの話の内容を、これまで同様に紹介させていただきます。

皆さん、おはようございます。新年度に入って、1か月以上が過ぎました。
新しい学年・クラスや、新しい授業には、もう慣れてきたでしょうか。
皆さんそれぞれ、心機一転して生活のリズムをつくろうと、努力していることでしょう。
でも中には、まだうまくなじめずにいる人も、おそらくいることと思います。
これから夏にかけて、いいリズムをつかみ、元気で生活していけるように願っています。

さて今月最大のイベントは、体育祭です。明日からは、特別時間割も組まれます。
今年の新体育祭のスローガンは、「The Peace(Piece)」とされています。
綴りは違いますが、ピースには「かけら」の意味と「平和」の意味があります。
私たち一人ひとりは小さなかけらでも、集まってつながって大きな平和をつくりあげていこうとの実行委員会の諸君の思いが、このスローガンにこめられているようです。
東日本大震災の被災地で、様々な人びとが力を合わせて支援や復興を進めているように、この体育祭も、在校生みんなの力を合わせて創り上げていこうとの願いがあるのです。
特に高2の皆さんは自分の色全体を、実行委員会の諸君は後輩達全員を、
どうまとめて盛り上がろうか、といま必死に模索し、相談していることでしょう。
どの色も、みんなの気持ちを揃え、堅い団結を築いて競技に燃え、素晴らしいドラマをつくってほしいと願っています。

一方で、約1か月後には、最初の定期試験である前期中間試験が待っています。
新しい科目や新しい先生のテストは、どんな感じになるのか、特に心配かもしれません。教科の勉強で一番大切なもの、それは<好奇心>と<向上心>だと、私は思います。
皆さん、今年度は、自分の学力大アップへ向けて、おもいきり向上心を燃やしましょう。
その世界が面白い、興味のある教科は、概して学力や成績を伸ばしやすいものです。
まず改めて授業第一で集中しましょう。理解と関心を深め、テキストや問題集には進んで取り組み、成績をおもいきり上げるぞと決意して、努力を続けて欲しいと思います。

教科の勉強には、「大きな目標」と、「地道な積み上げ」が重要になります。
成績が伸びる人は、小さな課題を大切にします。宿題や小テストや単元テストにていねいに取り組みます。勉強とはまず「小さなパーフェクト」を積み上げていくことです。
同時に、遠い先に大きな目標を持てると、勉強にはずみがつくものです。
この春東京大学に合格した二人の先輩達は、高校1年の段階でもう東大受験を意識していました。先生や周囲のアドバイスを受けて自分なりの勉強計画を考え、実行に移していたのです。

先月の16日、高校3年生を対象に行われた「進路講演会・相談会」のことも紹介します。この春に湘南学園を卒業して現役で大学へ進学した先輩達が集まってくれ、在校生に様々なアドバイスをしてくれました。私も少しおじゃまして話を聞き、あとでその日の様子や感想をいろんな人たちから聞きました。
高3諸君にとって一番新鮮だった話に「受験勉強はけっこう楽しんで進められた」という先輩達のメッセージがありました。驚く事にそこにいた全員の共通した感想だったのです。
先輩達は、自分なりの勉強方法を身につけ、受験生活を軌道に乗せました。
自分なりのノートを工夫して作り、自分で選んだ問題集・参考書に取り組み、模擬試験の復習を地道に進めました。前には出来なかったことが出来るようになり、新しい知識や理解が広がる手応えを感じて、受験勉強にだんだん楽しさが増していったというのです。

また先輩達に共通していたのは、「こだわりの第一志望校」です。自分が行きたい大学・学部は、遠慮せずに高い目標を掲げること。始めはあまりに遠くて届かないと感じても、不安に足を引っ張られずに、やるべきことをコツコツ地道に頑張ること。そうすると必ずゴールが見えてくるから、ポジティブに戦おう!そんな先輩達のアドバイスが高3の皆さんを励ましました。

以上の話は、特に中学生の皆さんにはまだ遠すぎるかもしれません。ただし勉強の目標には、短期的な目標と長期的な目標があるものです。だから頭の片隅においてくれればと思います。
まずは、来月の中間試験です。行事も部活動も佳境を迎える諸君が多いことを知りつつ、訴えます。最初の試験へ向けて「自分なりにがんばりきれた!」「いいスタートを切れたぞ!」と、自分をほめられるような、達成感を持てる努力をじっくりと重ねていきましょう。皆さん一人ひとりの健闘を祈っています。
・・・・・・以上で私からの話を終わります。