第563回 6月&11月~家庭科で二度目の幼稚園実習
昨日から、秋の「幼稚園実習」が始まりました。
この期間に高校2年生たちは、「家庭基礎」の授業の一環で、クラスごとに学園幼稚園へ1回ずつ訪問実習に出かけます。6月の訪問に続く第2ラウンドの体験になります。前回の反省、上手くいかなかった事などを踏まえて、より充実した関わりを求めて取り組むことを期待しています。
この夏に学園小学校の新校舎が完成し、隣の幼稚園校舎へと続くスペースにはいつも学園の児童や園児たちの歓声が広がり、緑や花もいっぱいで、温かさに満ちた素晴らしい空間になっています。
湘南学園で一番“年長”にあたる高校生たちが、一番“年下”の幼稚園児たちに会いに行くのです。その施設や環境を観察し、園児たちの生活に寄り添って楽しい遊びの時間をつくり、訪問後にレポートをまとめて提出するのです。
高2諸君にとってまず嬉しいのは、可愛い園児たちが“お姉さん”“お兄さん”の到着をいかに心待ちにしていたかを目の当たりにすることです。思わず顔がほころぶ出会いの場面は印象的です。園児の名前を呼び、童心に帰っていっしょに遊ぶことで、子どもの可愛さに気づき直し、自分の小さい頃にも思いをはせることでしょう。
また「親の気持ち」にも気づくはずです。高校生は、それまで当たり前だった親の存在を対象化していける年齢です。親に対する感謝の気持ちを改めて自覚するきっかけにもなるかもしれません。“将来自分も親になるのかな、大変そうだけど楽しそうだな”といった想いにも至ってくれればと期待します。
貴重な出会いにおける高校生諸君の豊かな表情や行動にいつも感動します。湘南学園が「総合学園」の利点を生かして長く実施してきた独自の体験授業です。学園幼稚園の先生方の多大なご協力とサポートを受けて成り立つこの実習を、これからも大切に続けていきたいと思います。