イングランドセミナー 3日目

2014年3月27日

 “What a lovely morning it is!”
昨日の冷たい雨とはうって変わって、今朝は、本当に青空と小鳥のさえずりが心地良く広がる素敵な朝を迎えました。昨日雨に濡れて体を冷やしてしまった子ども達も、今朝はまたまたみんな笑顔で登校し、セントジェームズのバディーの生徒達に連れられて朝のホームルームへと出かけて行きました。湘南学園では、朝のHRは、教員からの伝達事項を聞いたり朝テストをしたりしてあっさり終わるのが通例ですが、ここでは、教師のあるトピックについての投げかけに対して、生徒達が意見やその理由を述べたりする場もあるようで、それに触れただけでも『文化の違い』を感じることが出来ます。


 今日は、EFLに加えて、体育や美術の授業でのセントジェームズ生との交流が行われたプログラム盛りだくさんの日でした。EFLでは、テキストに書かれたイギリスの高校生の1日の生活の様子を読みながら、自分達の生活との比較をしてみました。朝の起床時間について、学園生達に聞いてみると、アツヤくんは、なんと毎朝5時に起きて、イギリスのBBC放送を聞いているとのこと。なるほど、中学2年生で英検準2級に受かっただけの努力を積み上げてきているんですね! 素晴らしい! 睡眠時間の話になった時に、ナポレオンが1日3時間睡眠だったとよく耳にしますが、実際に、イギリスの最初の女性の首相であるマーガレット・サッチャー氏は、1日4時間睡眠であったんだよとアンドリュー先生が教えてくれました。しかしながら、十分な睡眠は、脳みそを育てるものなので、バランスのいい生活を送ることが大切ですね。睡眠不足は、将来、認知症を引き起こすことにもなるんだよということも教えて戴きました。

 アンドリュー先生のクラスでもジル先生のクラスでも、昨日から今日にかけて、一対一でのスピーキングテストも行われました。ネイティブスピーカーの彼らからの質問に、どの生徒達も何とか耳を傾けながら、1つ1つの単語をつなぎ合わせながら英語で答えていましたね。学園生の皆さん、その調子で頑張りましょう!

 頭を英語漬けにしながらも、今日はバランス良く勉強出来ました。それは、体育と美術の授業に加わらせていただけたからです。体育は、男の子を中心にバドミントン、女の子を中心にイギリス流女子ソフトボールに分かれてすがすがしい汗を流しました。交流後に、日本からのお土産の扇子をセントジェームズの生徒達にプレゼントすると結構喜んでもらえました。一緒に記念写真も撮って、この時間を通じて、学園生とセントジェームズ生との距離がぐっと縮まりました。

 体育の時間の後は、欧米の学校の習慣の1つである recess の時間となります。この時間は、午前中の長い中休みのことで、お菓子や果物を食べたりジュースを飲んだり出来ます。このシステムは、日本の学校にも取り入れて欲しいですね。このリセスタイム中にも結構交流が広がり、「昼休みにサッカーやろう!」とか「一緒に写真撮ろう!」など、学園生に話しかけてくれるセントジェームズ生が増えて来ました。嬉しいね!

 美術の時間は、 Year 7 の子ども達と交流しました。この学年の生徒の年齢は、11歳と12歳です。日本でいれば、小学校5年生と6年生にあたるのですが、どの子ども達もまあしっかりしていて、湘南学園生達の面倒を良く見てくれました。日本でもしっかりしている女の子は良く見かけますが、特に、イギリスの男の子達は、レディーへの気配りがすごい! みかけは可愛い子どもですが、対応は、ジェントルマンで、まるで日本の自立した高校生のようでした。イギリス人は、乗馬と子育てが上手だど聞きますが、この学校に来ると、それを本当に実感します。ちなみに、セントジェームズ校は、前にも書きましたが、地域の普通の公立学校です。イギリスでは、中高一貫の公立中等学校が普通なので、高校生も受験を経るのではなく、日本の公立中学と同じように地域の学区の学校に通います。ですから、セントジェームズ校は、選りすぐりのエリートが集まるパブリックスクールというわけではなく、一般的な普通の公立校です。それにしても、生徒達が本当に自立していることには、目を見張ります。

 今日、学園生達の大きな成長を見ることが出来ました。そのうちの1つの出来事を紹介しましょう。今日の午後のジル先生のEFLの授業は、学校の都合で教室が変更になっていたのですが、このことを事前に僕から生徒達にしっかりと伝えていませんでした。お昼ご飯が終わって、ジル先生のクラスのリンちゃんとモモちゃんが早めに教室に戻ると、そこには誰もいませんでした。「先生、教室に誰もいないん ですねど。」と僕のところへ言いに来た二人に「午後の授業はF10教室に移動になるんだよね」と伝えると、彼女達は、僕にF10教室の場所を尋ねるのではなく、なんと見知らぬセントジェームズの生徒に英語で聞いているではありませんか! そして、その生徒に教室に連れて行ってもらうことになったんです! いいぞ!湘南学園生!

 子ども達の順応力ってすごいですね! 今日はまだセントジェームズ2日目なのですが、すっかり学園生もこの学校に馴染んで来たようです! この調子で、明日も楽しい時間を過ごしましょう!