イングランドセミナー 4日目
今日は、日本ではなかなか見られないことが起こりました。イギリスでは、いくつかの教員の労働組合があり、そのうちの1つの組合がストライキを行いました。セントジェームズ校もそのため、学校は休校となりましたが、Year 10(高校1年生)と Year 11(高校2年生)の生徒だけ、近々行われる重要な試験に備えて登校していました。ちなみに、セントジェームズ校には、大学受験の準備をするシックスフォームと呼ばれる Year 12(イギリスの高校3年生にあたる学年)はありません。そのため、大学受験をする生徒は、Year 11(高校2年)でセントジェームズ校を卒業した後、エクセターカレッジと呼ばれる学校に通って、そこでシックスフォームでの単位を履修してから大学に進学して行きます。
湘南学園姉妹校であるノックスでもそうなのですが、セントジェームズ校では、年に何回か、生徒達が私服で登校しても良い日があります。今日は、その私服登校が許された日でもあり、生徒達は、各々の服装で登校していました。イギリス人の Year 10 や Year 11 の生徒ともなると、みんな自立していてすごく大人に見えます。その生徒達が、今日は私服で登校して来たわけですから、みんなまるで大学生のような大人びた雰囲気をかもし出していました。学校の校舎の中には、3月27日に行われるファンシードレスコンペティションのポスターが貼ってありましたが、これへの出場者の参加費は1ポンドで、面白いことに、このお金は、Year 11 の卒業ダンスパーティーの費用の一部に寄付されるようです。また、このコンペは、昼休みに学校内のホールで行われますが、これを見に行くための観戦料が20ペンスなんだそうです。アンドリュー先生のお話では、こうした私服登校の日には、よく募金活動も行われて、そこで集めたお金は、アフリカなどの貧しい子ども達に寄付されたりするそうです。
さて、今日は教員のストライキが行われたため、セントジェームズ生との授業での交流は行わずに、EFLの授業とフェアウェルパーティーや明日の Year 8 の学年集会での日本文化プレゼンテーションの準備を行いました。
まずは、今日のEFLの授業の様子を紹介します。やはり少人数での語学の勉強では、いろいろな興味深いプログラムで授業を進めることが出来ることを実感しました。イギリスの学校では、通常の授業は1クラス25名以下、語学のクラスともなると10数名で授業が行われるのが普通のようです。僕がかつて訪れた、マルボロカレッジと呼ばれる中高一貫のパブリックスクールでは、スペイン語の授業をわずか5名の生徒で行っていたりもしました。ジル先生のクラスでは、生徒ひとりひとりに副詞の英単語が書かれたカードが配られ、そこに書かれた単語をジェスチャーを使って他の生徒達に当てさせたり、職業が書かれたカードが配られ、その職業を英語で説明してその答えを他の生徒達が連想して答えたりする英語を運用したアクティブな授業が展開されていました。
また、セントジェームズ校は、コンピューターの整備も整っていました。生徒一人一人にラップトップコンピューターが配られ、それを使って、テキストに記載された質問に答えて行くのですが、アンドリュー先生の授業では、今週末の30日(土)に訪れる予定の歴史都市バースについて、パソコンを使って、それらの質問事項を調べていました。
昼休みには、セントジェームズ生に誘われて、湘南学園男子諸君らは、外でサッカーをして遊んでいました。遊びのサッカーなので、ルールは結構メチャクチャで、ハンドしても全然お構いなしといった具合でした。フットボールの母国でもあるので、ラグビーボールを持ち歩いている生徒が複数いたり、体育のサッカーの授業では、スパイクまではいて本格的に試合をしたりしていました。
明日のプレゼンやフェアウェルパーティーの司会者やスピーチをする生徒を決めましたが、すべて積極的に立候補で担当者が決まりました! プレゼンは、リョウガくん・アサカちゃん・タクミくん・アツヤくん・ミサトちゃんの5名で、司会者は、テツヤくんとアヤちゃんです。また、コスモスの合唱では、日本にいる時は「指揮はやらないよ」と言っていたミナトくんが、「やっぱり指揮者やります!」と名乗り出てくれました。みんなイギリスに来て、慣れない環境の中でいろいろと チャレンジしながら生活しているせいか、とてもポジティブになっているような感じがします。とても嬉しく思います。
余談ですが、今日、休み時間に、生徒達が口々に「イギリスの食事はまずいと聞かされてきたけど、ホストファミリーでの食事は、実際には結構おいしいですよ!」と言っていました。良かった良かった!