オーストラリアセミナー 3日目
ノックス校の教員室の朝は、30分ぐらいに渡る先生方の楽しい冗談とユーモアばかりのおしゃべりから始まります。教員室には、ゆったりとしたソファーがあって、そこで、コーヒーや紅茶を飲んだり、ケーキやクッキーを食べたりしながら、会話を楽しみます。そうした楽しい一時が、1日の仕事を始めるとてもいい潤滑油になるんだそうです。それにしても毎朝毎朝彼らはよくしゃべります。どうしてこんなにたくさんの話題を持っているんだろうかと感心してしまいます。
湘南学園の生徒達は、メルボルンでの初めての朝を迎え、ホストバディーに連れられて、みんな元気に登校して来ました。「昨夜や何を食べたの?」「家はめちゃ広いよ!」「お風呂がいくつもあったよ!」「11時間も眠っちゃったよ」などなど、ホームステイ先での初めての晩の様子をいろいろと情報交換していました。
1時間目は、講堂にてウェルカムレセプションが行われました。まずは、ノックス校の生徒達によるトランペットやピアノの演奏、Let it go の独唱を披露してくれました。ノックス校では、すべての生徒達が何かしらの楽器を演奏出来るように、音楽の授業がアレンジされています。また、『ペンガナ』と呼ばれる素晴らしい聖歌隊もあり、音楽によるパフォーマンスによるおもてなしは、いつ誰が来てもすぐに出来るような状況になっています。
これらノックス生による音楽のおもてなしに続いて、湘南学園側からは、リンやシオンの指導のもとでセミナー参加生徒15名全員で練習してきた『ツケマツゲ』のかわいらしいダンスを披露しました。この曲を踊る前に、アキコから“This action in our dance means false eyelashes.”と説明を入れてもらいました。
パフォーマンスの後は、わずか1週間前に着任したノックス校のアレン新学園長(アレン学園長は、かつてオーストラリア全国校長会の会長をしていた先生です)、湘南学園を2回訪問したことのあるケリー先生とティナ先生、日本語のスピーチを織り交ぜてくれたピーター副学園長、昨年度ノックスジャパンツアーで来日した Year 12(= 日本の高校3年生)で School Captain(= 日本の生徒会長)を務めるジェイミーらからの歓迎のあいさつがありました。湘南学園側からも、ユイハとユミの二人の合作でのスピーチ(二人でシドニーまでの飛行機の中で原稿を作っていました)が行われました。
このレセプションの後は、予定を変更して、Hospitality Center と呼ばれる日本でいう調理室に移動して、Welcome Cooking の特別授業で『パブロバ』と呼ばれるオーストラリアの伝統的なケーキのようなお菓子を作りました。家庭科の先生から英語で指示を受けながら、また昨年来日した Year 12 のジャックにアシスタントとしてお手伝い戴きながら、何とか全員パブロバを作り上げました。生徒達は皆、自分で作ったパブロバを箱に入れて、ホストファミリーへのお土産として持って帰りました。
Welcome Cooking の後は、ケリー先生にノックス校でのスケジュールを説明してもらい、その後、ティナ先生の案内で校内施設見学に出かけました。広い敷地の中に、設備の整った校舎が建てられており、1つ1つの施設に対して、皆が関心しながらのツアーとなりました。学園生の口からは、「湘南学園にもこんな施設があったらいいなぁ!」という声がばんばんあがっていました。
今日の昼食は、ノックス校が、湘南学園生のために“Fish & Chips”を用意してくれました。このランチには、バディーやインターナショナルコースの生徒達が集まってくれて、一緒に鮫を食材にしたフライとフライドポテトを戴きました。イギリス連邦の国々では、Chips は、日本でいうポテトチップではなく、フライドポテトを差していいます。但し、このポテトは、ひとつひとつがとても大きくて、日本で食べるもの程、油で揚げてはいません。学園生達は、ノックス校での研修初日であるにもかかわらず、そこそこノックス生との会話を積極的に創り出していました。
午後の授業は、タン先生によるノックス校のインターナショナルコースの生徒が受講する英語の授業に混ぜてもらい、様々なオーストラリアの方言を教えていただきました。dead horse はトマトケチャップを表すことを習った際に、タン先生が「馬を食べたりはしないけどね」と言っていたので、「日本では馬を食べたりしますよ。しかも生で」と切り返すと、先生も受講していたノックス校の生徒達もビックリしていました。それぞれの国々における文化の違いって、本当に面白いですよね。
ノックス校は、1コマ70分の授業が、午前中に3コマ、午後に2コマあります。但し、今日は火曜日なので、この曜日だけは、午後の授業は1コマでおしまいです。そういうわけで、この4時間目の英語の授業を14:55に終えて、学園生達は、ホストファミリーの生徒達に連れられて、帰宅の途に着きました。こうして初日のノックス校での研修を終えたわけですが、どの生徒達も緊張でガチガチになっている様子もなく、自然とノックス校内に溶け込んでいるような印象を受けました。まずまずのスタートを切れたのではないかと思います。
これからも頑張れ学園生!