オーストラリアセミナー 12日目
今日は、生徒達はみな、完全防備の冬支度の格好で、朝元気に登校しました。いよいよフィリップ島への1日遠足に出かけます! 今年は、ケリー先生とティナ先生の“Wild in Action”という企画で、フィリップ島に出かける前に、オーストラリアの動物に触れあうという時間を設けて戴きました。実際に、メルボルンの私立動物園からインストラクターとオーストラリアを代表する動物達がノックス校にやって来たのです。コアラやカンガルーの赤ちゃん、ワニや大トカゲ、鳥や蛇など、実際に生きているこれらの動物を生徒達の前に出していただき、さらには、これらを抱いたり触ったりさせてもらいました。これには、現地ノックス校の生徒達も大喜びで、夢中になって、動物達に見入ったり、これらを触ったりしていました。カンガルーの赤ちゃんを抱いたり、コアラにタッチしたりするだけでなく、大きな蛇を体に巻いたり、おおトカゲやワニをビックリさせないように静かに持ったり触ったりもしました。テレビ番組では、こうしたシーンを見ることは日本でも出来ますが、なかなか一般の人が、このような体験をするのは、日本ではまだまだ稀かと思います。今年のオーストラリアセミナーに参加した学園生達は、とてもラッキーだと思います。
生の動物達と1時間程触れ合った後、10時頃にバスに乗り込み、フィリップ島への遠足に出発! およそ1時間半程乗って、野生のペリカンへの餌付けが行われるスポットに到着しました。この日は、風がとても強く、バスを降りると冷たい南風(南半球では南に行けば行く程寒いですから)がピューピューと吹いていました。そんな中、12:00の餌付けの時間になるとそのスポットにたくさんのペリカン達が集まって来ました。今日も予定通り、12:00にインストラクターの方がやって来て、生の魚をペリカン達にどんどん与えていきました。そのペリカン達の周りにはカモメもチョロチョロとやって来て、地面に落ちた魚の破片をつまみ、おこぼれにあずかっていました。ペリカン達は、その餌付けが終わると、一斉に海へ戻り、どこかへ泳いで行ってしまったのですが、彼らは、餌付けの時間帯をしっかりと知識として頭に入れているんですね。
このペリカンフィーディングを見学した後、ノックス生達と一緒に、フィッシュ&チップスやハンバーガーなどを戴いている最中に、ピーター先生の携帯電話にノックス校から連絡がありました。実は、この日、とても強い雨と風がメルボルンに近づいて来ており、その天候とそれによる被害に関する情報がピーター先生に伝えられたようでした。かつて、このフィリップ島内の道路上で、強風によりバスが倒れたこともあるそうで、この日は、10台の車の上に大きな木が倒れるということもあったようです。そのため、これからの予定を急遽変更しました。
ノビーと呼ばれる海岸の壮大な風景を眺められるスポットでは、海岸までは降りて行かずに、バスを降りて、海を眺めてタッチして帰ることにしましたが、あいにくの雨で、きれいな海を見ることは出来ませんでした。例年、海岸へ降りる大きな大きな橋の道は、予想通り、この日は強風のためチェーンがかかっていて入ることが出来ませんでした。
コアラ保護公園では、コアラの唯一の食べ物であ るユーカリの木が倒れてくる恐れもあるため、今回は、そこにあるお店でショッピングだけをすることにしました。とても残念だったのですが、すでに今朝、ノックス校で実際のコアラをタッチ出来たことが救いとなりました。ペンギンパレードも、ツアーガイドさんと共に施設内を少し回ってレクチャーだけを受けることに変更しました。もうこの頃になると風がとても強くなって、さらに、冷たい雨もボトボトと降り始めていました。それでも、今はもうノックスの生徒達と一緒におしゃべりしたり、そもそも真夏の日本から離れてここ真冬の南半球にいて、フィリップ島を訪れることが出来ているだけでも、学園生達は満足しているようでした。
余談ですが、フィリップ島のペンギン達が上陸する浜辺にバスで近づいている間、窓の外は一面が自然の草原で覆われていました。しかし、20年前そのあたりは多くの住宅が建ち並んでいたそうです。オーストラリア政府は、自然の生態系を維持するために、これらの家々をすべて買い取り、人間がやって来る前の自然の姿に戻して、ペンギン達野生の動物達が、いつまでも生息出来るように土地を作り変えたそうです。こうした話も、日本ではなかなか聞かれないことかと思います。
本格的な大嵐がフィリップ島へやって来る前に、僕達は、ペンギンパレードセンターで一緒に夕食を戴き、各々お土産を買って、予定よりも2時間早くフィリップ島から帰路に向かいました。ノックス校に到着したのは、午後8時前。今日もメルボルンでの素敵な青春の思い出の1ページが出来上がりました。