シリーズ:英語の多読活動 第一回「たくさん本を読もう!」~多読概要~
今年度の英語科では新たに多読という取り組みを始めました。多読とはたくさんの本を体系的に読むことによって経験的に英語を身につけていく活動です。英語を単に「学習する」のではなく「体験的に身につける」ことがこの活動の特徴です。もっとわかりやすいイメージとしては、皆さんがどうやって日本語を身につけたかをおもいだすことです。ほとんどの方が「お父さんお母さん家族や友達とたくさんおしゃべりして身につけた。」とお答えになるはずです。多読は会話ではありませんが、経験的に英語を習得する点で非常によく似ています。
現在湘南学園の英語科では多読用図書約600冊を運用し多読活動を行っています。初級段階ではイギリスの名門オックスフォード大学が出版しているOxford Reading Treeシリーズを(ORTシリーズはイギリスの多くの公立学校で教科書として使われています)、中級以降はイギリスの複合企業Pearson社が出版しているPenguin Readersシリーズを使用しています。
Oxford Reading Treeシリーズ(ORT) | Penguin Readersシリーズ(PGR) |
湘南学園での多読活動は多読の有力団体であるSSS英語多読研究会(以下SSS)の方式に基づき行っています。本をたくさん読むのに当たってまず問題となるのが「どの本がどのくらい読みやすいかが分からない/わかりにくい。」といったものです。そこで役立つのは、SSSが提唱する読みやすさの指標YL(Yomiyasusa Levelの略)です。YLは0から0.1刻みで10が最大値です。すべての多読用図書の背表紙に、YLと総語数(その本一冊に出てくる単語すべて)が書かれたステッカーがあります。
ラベルの意味 |
YL / 総語数 |
ラベルの例 |
0.4 / 160 |
湘南学園の多読活動ではYLが0.1の本からスタートします。どんなに英語が堪能であっても0.1から始めます(ブログ筆者も生徒と一緒に多読をしておりますが、0.1の簡単な本から始めました)。
多読活動では、読んだ本に関して簡単な記録をとります。本のタイトルやYL、総語数や本のおもしろさ(◎/〇/△/×の四段階で評価します)を以下のような用紙に記入します。また、今までに読んだ本の累計語数も記録用紙1枚ごとに計算します。
現在は中学1年生12名で週3回の活動を行っています。今後も新規参加者を募り、徐々に規模を拡大していく予定です。あなたも湘南学園で英語多読活動に参加しませんか?