卒業生からの学びブログ 第1弾
実は、つい2週間前まで、東アフリカのウガンダに滞在していました。春休みを利用し、ウガンダ人の経営するNGO(非政府組織)にて6週間、ボランティアをしていました。
この機会に飛び込んだ理由は、途上国の現状を知りたかったからです。ウガンダは、経済規模は日本の10分の1 (2013)、平均寿命は58歳 (2012)、いわゆる「開発途上国」です。しかし、実際にその地に赴き、人々とともに暮らすこと無しに、彼・彼女達のことを真に理解することはできません。だから、渡航に迷いはありませんでした。
では、いつから貧困問題に興味をもったのか。そう考えると、湘南学園での経験に思い当たります。湘南学園では、学際的・実践的な学びの機会として、「特別教育活動(現在の総合学習)」というカリキュラムがあります。私の視野を大きく広げてくれたのが、高校2年の特別教育活動でした。「国連ミレニアム開発目標(MDGs)」をテーマとし、グループに分かれ調査・発表を行いました。
MDGsとは、国連が掲げる「国際社会が2015年までに達成すべき目標」です。饑餓の撲滅・教育の普及等、国際社会の課題が網羅的に取り上げられています。私は「環境の持続性」チームで、林野庁や麻布大学を訪問し、森林伐採について発表しました。
これは、私の視線を国際規模の課題へ向けさせる、大きな機会となりました。「貧困問題を軸に、環境問題も、教育の課題も、全部繋がってるんだ!」。高校生ながら、事態の大きさと喫緊性に圧倒されました。同時に、その解決を目指そうとするMDGsの理念に感銘を受けたのを覚えています。
その後大学で経済学を学ぶなか、「経済的発展に淘汰されない豊かさって何だろう?」という問いが浮かびました。答えを見つけるには、まず現場を知らねばならない。このような経緯で、今回のウガンダ渡航に踏み切ったのでした。
金銭的には貧しいけれど、素朴な暮らしに感謝して生きる現地の人々は、私に多くのことを教えてくれました。一方で、基礎的な教育・医療へのアクセス不足、環境破壊、雇用不足の厳しい現状も目にしました。
今後は、「経済的発展に淘汰されない豊かさ」について追求し、将来的には、環境問題・貧困問題の分野で何か打開策を出したいと考えています。高校2年生の特活が、このような形に繋がるとは考えてもみませんでしたが、あの学びがあって本当に良かったです。今後も精進していきます。最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。