卒業生からの学びブログ 第2弾
2015年7月17日
私の湘南学園での転機は、高2の時、第3回オーストラリアセミナーに参加させていただいたことと、学年末の6週間の中期留学でした。セミナーに参加するまでは英語が苦手で、定期テスト等の成績も芳しくありませんでした。そんななか、両親の勧めで豪州セミナーの選考試験を受けることになりました。自分でも驚きましたが、選考試験をパスすることができ、参加させていただくことになりました。2週間の豪州での生活を通し、見るもの感じるもの全てが新鮮でした。現地では、ホームステイ先のホストファミリーや教職員の方々など多くの人たちにお世話になりましたが、小学生との心和む交流も忘れられない思い出の一つです。そして、もっと豪州での生活を経験したいとの思いから、6週間の中期留学も経験しました。中期留学中には現地の学生と同じ授業を受け、授業を理解することは容易い事ではありませんでしたが、必死についていく中で理解できるようになっていきました。友達も増え、励ましてもらううちに、なんとか乗り越える事が出来ました。
豪州で合計8週間生活して、自分自身の価値観が大きく変わりました。特に大きく変わったのが、中国に対する見方です。豪州には、中国からの移民や留学生が多くおり、彼らとの交流を経てイメージが大きく変わりました。当時、中国国内で頻発していた反日デモの様子が盛んにマスコミで報道され、日本国内の中国のイメージは最悪でした。私自身も中国人は日本人が嫌いだと思っていました。しかし、あくまでも自分が交流した範囲内の話ですが、ほとんどの留学生が日本に親しみを持っていました。日本人の特徴は、噂を信じやすいことだとよく言われますが、まさにその通りだと思いました。このことを通じて、実際にその国の人たちと直接に話してみる「対話」の重要性を痛感しました。
2回の豪州留学での生活や自分の興味を通して、大学では国際政治学を学びたいと思うようになり、現在の大学に進学しました。そして、学部の留学プログラムで、アメリカ・ワシントンD.C.郊外のジョージメイソン大学に約9カ月間留学しました。語学の面では、留学前に日本で英語での授業をすでに受けていたので、特に苦労しませんでしたが、食事や文化の違いに適応するまで多少の時間がかかりました。アメリカには人種の坩堝(るつぼ)と言われるように世界各国から留学生が来ていましたが、現地の人や留学生との交流を経て、アメリカでは豪州での経験以上に様々な価値観や考え方を吸収しました。また、留学中にはスミソニアン博物館やニューヨーク、ボストンなど各地を観光することもできました。
アメリカ留学中に思った事は、アジアからの留学生の中に「日本人留学生がとても少ない」という事です。特に隣国の韓国、中国からの留学生が多く、授業の第二言語が中国語という事も多くありました。これからの日本が国際化の世界の中で生き抜く為に、多くの学生を海外に派遣する必要があると思います。私も、豪州と米国への留学で学び得たことは、今後の人生と仕事において、もっと生かしていきたいと思います。
ありがたいことに、今夏開催される「第6回オーストラリアセミナー」に同行者として参加させていただくことになりました。私の人生の恩師は、「他の文化を学ぶことは即平和の種をまくこと」と話されています。オーストラリアには、たくさんの文化が共存しているので、日本には無い文化や考え方を吸収するいい機会になることにまちがいありません。世界のさまざまな国の人たちと交流し、対話し、理解しあっていくためにも、語学は重要なツールの一つだと思います。今回のセミナーが、参加した学園生にとって、将来世界に雄飛するきっかけになれば、卒業生として、そして同行者として、これ以上に嬉しいことはありません。