オーストラリアセミナー その2
湘南学園中高オーストラリアセミナーの3日目の報告です。
昨日、「日本語を話せる人が一人もいないホームステイ先でホストファミリーと意志疎通出来るだろうか?」と大きな大きな不安を抱えながら、それぞれのステイ先に散っていった生徒達。僕は、「生徒達は昨夜はどう過ごしていたかなぁ?」「彼らは今朝はどんな表情をして通学して来るのかなぁ?」といった思いを寄せながら、生徒達との半日ぶりの再会に望みました。するとすると、「最初は何を言っているんだか全然分からなかったけど、ゆっくりと優しい言葉で話してもらえれば何とか理解出来た!」といった感想が大方を占め、暗い表情をして通学した生徒は一人もおらず、逆に、「バディーとのガールズで盛り上がりました(モモ)」とか「ほとんど理解出来て全然平気でした(ヒナコ)」「一緒に卓球やったりゲームしたりして超盛り上がりました(タクミ)」など、初日にしてホームステイを楽しめた生徒の方が多かったぐらいでした。
さて、今日から、本格的なノックス校でのプログラムが始まりました。まずは、1時間目は、ウェルカムレセプションです。今朝は、スーザン校長先生が、香港からの留学希望者への保護者説明会のため、香港へ出張で不在であったため、ピーター副校長先生のあいさつから始まりました。大変大変嬉しいことに、湘南学園との交流に対して、大変大きな評価を戴き、2週間・2ヶ月・1年の生徒間の交流に加えて、教員間交流もどんどん進めていきましょうとのお誘いを受けました。その後、私荒木、ノックス校スクールキャプテン、インターナショナルコーススクールキャプテンのスピーチと続いた後、湘南学園生のスピーチを行いました。こちらの方は、モモ・ユキ・ヒナコ・エリカの4名が準備万端で望んでくれたお陰で、4名共にしっかりとした堂々としたスピーチをしてくれました。そして、英語の発音も素晴らしかったです。中でもヒナコの発音は、本当にかっこ良かったです。僕も生徒達を見習わなければと実感しました。
レセプションの後は、ピーター副校長先生と2年前にノックスジャパンツアーで来日されたティナ先生(ルークとジョシュのママ)に案内されて、ノックススクールキャンンパスツアーに出かけました。とにかく、キャンパス内で目に写るものすべてが新鮮でした。「湘南学園にもあったらいいな!」と思うことばかりで、改めてノックス校でこうしてセミナーを実施出来ることへの感謝の念が込み上げて来ました。
ノックス校は、70分授業が午前中に3コマ、午後に2コマありますが、2コマ目と3コマ目の間にリセスと呼ばれる25分休みがあり、その休み時間中には、スナックやパンやフルーツを食べたり、ジュースを飲んだりすることが出来ます。バディーの生徒達がやって来て、学園生をカフェテリアへ案内してくれて、そこで楽しい一時を過ごしました。そう言えば、湘南学園にもカフェテリアが建築されることになったんですよね!とてもとても楽しみですね!
リセスの後は、ノックス小学校での交流を通じた生きた英語の授業に望みました。湘南学園生1名に対して、だいたい2名のノックス生とで1つのグループを作り、まずは、ロンドンオリンピック競技の中で、それぞれが好きなスポーツとそのスポーツが好きな理由をインタビューを通じて書き出しました。その後、ロンドンを代表するもの、例えば、ビックベンとかバッキンガム宮殿の衛兵さんとかの絵を一緒に書きました。小学校1年生のクラスだったので、一緒に遊びながらの作業となりましたが、英語の方は、大人と違ってゆっくりと話してくれたりしないので、子ども達の言っていることを聞き取るのは、そう容易ではなかったようです。しかしながら、子ども達のあまりのかわいさぶりに抱きしめたくなったり、実際に抱きしめてしまったりしていたようで、ここでも国境を越えた交流が出来たのではないかと嬉しく思いました。
ランチタイムは、インターナショナルコースの生徒達と一緒にイギリス連邦の伝統的な昼食である「フィッシュ&チップス」を戴きました。なんと、今日のフィッシュは、鮫でした。鮫を食べたのは恐らく学園生達は初めてのことだったと思いますが、とてもおいしく戴くことが出来ました。インターナショナルコースの生徒達は、中国からの留学生がほとんどですが、今日はマレーシアやカンボジアからの生徒も一緒になって、お互いがセカンドランゲージである英語を使って、会話が結構はずんでいたようです。「お互いが英語が母国語ではないので、かえって、分かりやすかったです」という感想を誰もが持ったようでした。
湘南学園中高では、来年の2月に、藤沢市の姉妹都市である中国雲南省の昆明市から8名の学生を湘南学園に招く予定です。彼らは、日本語を学んでいる学生で、中には日本語検定1級を取得している人もいます。両親に学費を出してもらい、遠く故郷からの仕送りをもらって大学に通っているので、一生懸命に勉強して力をつけて、親孝行したいと日夜勉学に励んでいる学生達です。彼らは、日本に来るなんてことは夢のまた夢といった状況でしたが、湘南学園や藤沢市などが協力して、彼らの渡航費用を出してあげることになり、8日間のジャパンツアーを実施出来る運びとなりました。このことをノックス校にいる中国からの留学生達に話すと、Shonan Gakuen is really great! と湘南学園をとてもとても感心・感謝してもらいました。湘南学園生・ノックス校生・中国からの留学生など、若い世代の青年達が、将来の国際平和の架け橋になって欲しいと切に願っています。
ランチを食べたら、今日の午後は、クロスカントリーレースです。湘南学園の体育祭のように、縦割りの色のグループを作り、その色毎に順位を競い合います。学園生もこのレースに混ぜてもらい、11名の生徒が、汗をびっしょりかきながら、ノックス校生に混ざって完走しました。はじめは、周りの風景でも眺めながら、早歩きでおしゃべりしながら参加しようかなと言っていた人達も、いざレースのスタートのピストルが鳴ると、真面目に走り初めて、レース中に景色を眺めるなんていう余裕はなかったようです。
今日もこうして、メルボルンを精一杯満喫した生徒達は、夕方、バディーと一緒に各々のステイ先へと帰宅しました。「今夜は、私が日本の生姜焼きを料理するんです!(ミオナミ)」「夜はホストファミリーと映画を見に行きます!(エリカ)」などなど、昼も夜もオーストラリアでのセミナーは続きます。そう言えば、昨年度のセミナーでは、2週間目に入って「英語で夢を見ました」という生徒がいましたね。また、明日の朝の子ども達からの報告が楽しみです!