オーストラリアセミナー その8
湘南学園中高オーストラリアセミナーの11日目の報告です。
今日の1時間目は、ノックス小学校4年生の Humanity という授業に参加させて戴きました。これは、日本語では「人間性」とか「人類社会」と訳される単語なのです。ノックス校では、各授業の中で工夫された様々なワークショップが用意されており、このようにしながら創造的な脳みそが養われていくんだろうなぁと実感する取り組みがとても多いです。そのため、子ども達は、授業に飽きてしまって授業とは関係のないことをやっている子はこれまで一人も見ていませんし、みんな勉強することをとても楽しんでいる様子がはっきりと伺われます。話は授業のこととはずれますが、ノックス小学校の生徒の中には、ブレザーにバッチをつけている生徒が何人かいます。そのバッチには、ノックス校のシンボルマークの下にバッチによってなにやらいくつかの文字が書かれていました。ある生徒の胸のバッチに、S・R・Cと書かれていたのを目に止めたユキちゃんとアスカちゃんとモモちゃんが、「そのバッチは何を意味しているの?」と尋ねると、S means Student, R means Representative, and C means Council.「Sは生徒、Rは代表者、Cは評議会を意味するんだよ。」と教えてくれました。あっ、これって、日本でいう「生徒会」なんだと思いました。また、Representative もCouncil も大学入試の必須単語なのですが、こんなノックス校での子ども達との会話の中にこれらの単語が出て来たことに「ああ、知ってて良かったなぁ!」と少し不思議な嬉しい気分にさせてもらいました。
2時間目は、ノックス校では Year 1 から Year 4 までのいわゆる小学校1年生から4年生までの全員が参加する小学校の Assembly「全校集会」が開かれました。なんで全校集会なのに、Year 5 と Year 6、つまり、日本で言う小学校5年生と6年生は、参加しないのか? ノックス校では、Year 5 から Year 6 までが Lower Middle School「中学校の低学年」、Year 7 から Year 9 までが Upper Middle School「中学校高学年」、Year 10 から Year 12 までが Senior School「高等学校」という区切りに分かれています。
この全校集会では、まずは、校長先生・ノックス小学校のスクールキャプテン・9月に日本に来るリー君・昨年湘南学園に留学したニコラス君・荒木・サトシ君とサトキ君コンビ・タミちゃんとアスカちゃんコンビのスピーチが続けて行われました。ノックス生は、中高生だけでなく小学生もとてもしっかりとしています。スクールキャプテンの挨拶だけでなく聞く態度も整然としていました。リー君は、土曜日に独自で日本語会話スクールに通いながら日本語を勉強している中国からの留学生で、もちろん原稿を見ながらではありますが、スピーチはすべて日本語でやってくれました。ニコラス君は海外に出かけていろいろな異なった文化や慣習に触れることの価値について思いを述べてくれました。そして、学園生のサトシ&サトキペアは予定通り、カンガルーの手人形を使って日本とオーストラリアの違いを説明する内容を盛り込んだスピーチをしてくれました。このアイディアは大成功で、小学生達にとてもうけて、たくさんの笑いをとることが出来ました。タミ&アスカペアのスピーチは女の子特有のきれいな英語でのスピーチで、アゼンブリーの後には、ティナ先生から「女の子のスピーチはとても流ちょうだったね!」とお褒めの言葉を戴きました。
スピーチの後、ノックス小学生のとてもとてもかわいらしい合唱を聴いた後、まずは、学園の高校2年生の歌とダンスを披露しました。ダンスは男の子も交えて、素人にしてはなかなかクォリティーの高いものが披露出来ました。歌もすべて英語で、特に、ヒナコちゃんとタミちゃんとモモちゃん3人のソロのところはしっかりハーモニーもきれいに響いて、大きな拍手を戴きました。2つ目のパフォーマンスはウェルカムパーティーでも歌ったコスモスの合唱を披露しました。これは、女の子達のきれいな歌声にリョウガくんの小田和正を思い出させるようなソフトな男性テノールが見事にのっかったハーモニーがとても印象的でした。最後に、サプライズは粋な計らいで、これまでの学園生達の活動を写真におさめたバックミュージック付きのスライドショーを上映して戴きました。このデータは、明日のフィリップアイランドの遠足の模様なども盛り込んで戴けるそうなので、帰国しましたら、皆さんにお配りするCDにコピーさせて戴きます。
3時間目は、インターナショナルコースの生徒達と一緒にピーター副校長先生によるビジネスマネージメントの授業を受けました。ここでは、学園生2名と留学生2名程度で1つずつのグループを作って、そのグループ内で、「コミュニケーションとは何か?」「コミュニケーションをするにあたって重要なことは何か?」というテーマを設けてグループディスカッションをしたり、それを発表したりしました。この授業は、とても興味が持てたし、英語を使ってコミュニケーションをとるトレーニングにもなりました。また、英語を母国語としない国の生徒同士が、こうやって英語でやりとりするという経験は、英語を母国語としている人と会話することとはまた違った価値があったのではないかと思います。サナコちゃんが「現地のネイティブの生徒達よりも留学生との会話の方がとても分かりやすくて会話がはずみます!」という感想を聞かせてくれました。
お昼ご飯は、それぞれが自由にキャンティーン(= カフェテリア)に行ったり、ノックス小学校に遊びに行ったりして、もうずいぶんとこちらでの生活に慣れて来たようです。ノックス小学校へ出向いたヨーコちゃんとアヤカちゃんは、子ども達に囲まれて、返してもらえない状態となる程、子ども達と緊密になれたようです。「もうやばいです。このままでは日本には絶対に帰れません!」と今から彼らとの別れを思い浮かべると涙が出てきそうになってしまったんだそうですよ。
午後の時間は、前半がバスケットボール、後半が学園生お気に入りのインドアホッケーをやって大いに楽しみました。このアクティビティーを指導してくれたのは、いつもの体育の先生のジェフ先生に加えて、大学2年生の実習生のイケ面のお兄さんでした。女の子達の目がハートマークでトロトロになっていましたよ。彼女ら曰く、「ノックス校はイケ面多すぎて困る!」んだそうです。
放課後は、エリカちゃん・ユキちゃん・アスカちゃん・ヨーコちゃん・マリカちゃん・ユイちゃんで、ノックスシティーショッピングセンターでお買い物に出かけました。果たして、昨日の power cut「停電」のリベンジは出来たのでしょうか?
明日は、フィリップ島に遠足に行って来ます!