第65回学園祭・・・成功おめでとう

2015年10月21日

 

学園生徒会最大の行事が閉幕しました。お越しいただいた皆様、本当にありがとうございました。

実行委員会で裏方を支える彼らを見つめてきた教員の立場から、ひとこと御礼申し上げます。

きょうは、少し間が開いてしまいましたが、学園祭・後夜祭を終えた彼らの様子を通して、裏方を支えた彼らがなにをつかみ、何を感じたのか・・・

教員の立場から、レポートしたいと思います。

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後夜祭フィナーレ。
 
彼らがそこで語ったことは「仲間への感謝」だった。

「みんながいてくれたから」

そして、「この舞台にはいないけど、あいつの存在があったから…」と。
 
裏方を支える彼らは、連日の激務に耐えながら、毎日、朝一番乗りで学校にやって来ていた。


…そんな彼らには、この華やかな舞台の何倍もの苦労がある。

 各参加団体に貸し出した物品の回収、レンタル品の返却。地域参加の方々のテントの片付け、

各参加団体の会計報告の点検、そして、金券の換金…etc.。

 しかし、そんな後のめんどくさい仕事への心配などおくびにも出さず、

後夜祭で仲間への感謝を語る彼ら・・・私は、そんな底知れぬパワーを感じた。

 学祭翌日…片づけの日も、彼らは実によく働いた。“働き者”という言葉がぴったりだ。

途中、カフェテリアで、みんなでランチ。

その後も働き続け、夕方…ようやく一段落。各係の片づけ状況を把握して、一応収束をみる。

中学生も、高校生に負けないしっかり者ぞろい。先輩の姿をじっと見ながら、自分の役割を迅速にこなしてきた。

思えば、今の高校生リーダーたちも、こうして先輩の姿をみながら、4~5年間を過ごしてきたわけだ。

我が学園生徒会の「教育力」たるや、教師の指導力さえも霞んでしまう。

 さて、このあと、最終作業を終え、すべて片づけ終わって静まり返った校舎の片隅

…本部レッスン3教室で、彼ら実行委員会幹部会にとっての“フィナーレ”が始まる。

…自分たちは見れなかった間夜祭の録画を視聴しながら、ホッとした談笑のひと時をもつ。これも毎年のことらしい。

久々に生徒会担当になって、彼らが反省会でどんなことを語れるか…ワクワクだった。

教室を暗くして、スポットライトのように教壇の上の電気だけをつけた舞台で…一人一人、係長たちが語り始める。

自分のダメさ…

支えてくれた仲間への感謝

あのときの困惑…

失敗がないか…不安ばかり抱えてたこと

しかも、ほとんどの子が泣きながら、

あるいは号泣しながら「自分を語る」

 始まる前から「おっ、泣くか?泣くかぁ?」とか囃したてる雰囲気もあったから、「なんだ?お涙ちょうだいの世界か?」と思いきや… 

 彼らは自分の言葉で真剣に語り、ほんとに男泣き、女泣きしている。

自分のダメさに泣き、みんなの温かさに泣き、そして、みているみんなからも、

温かいひやかしや、共感、あるいは「大丈夫だぞぉ!」の励ましの声がかけられる。

 もちろん、もっとこうすればよかった…という後悔の涙もある。

「頑張ってきたつもりだけど、あの実行委員の子が、あのとき泣いちゃうなんて…オレ…もう、ほんと申し訳ない」と。

 それから「ぶっちゃけ、最初は…○○のやつ、ホント働かねーなぁって思ってたよ…うん…!」

と、目の前にいる仲間への不満を打ち明けるなどの一幕も…。

 各係長→実行委員書記→副委員長…とスピーチは進み、生徒会総務委員長、

そして、実行委員長からは、なんと!仲間一人一人への言葉がかけられていく。

 私は教員として、今まで「自治」とか、「権利と義務の主体を育てること」が

生徒会指導のコアだと考えてきた。もちろん、いまもそれは変わらない。

 しかし、もう一つ…。

 実は彼らの“要求実現”こそが、生徒会指導の「原点」であることをはっきりと再確認させてもらった。

 彼らが本当にしたいこと…彼らが夢中になれることを、我々教員がしっかりと“サポート”していくこと。

もちろん手を貸しすぎてはならない。そうして、彼ら自身が考え、行動するなかでこそ、

お互いの成長をサポートしあえるのだということ

・・・それはもう、教師の指導力を遙かに越える仲間同士の教育力とでもいおうか…

になっていくということを、今年の彼らから学ばせてもらった。

  第65回湘南学園学園祭…成功おめでとう