オーストラリアセミナー その9
湘南学園中高オーストラリアセミナーの12日目の報告です。
今日は、ノックス校のバディーの生徒のラバッシャン・イザベラ・トーマス・ジョシュ・エミリー・グリシュム・ジョアナ・ラッカム・チュー・エリーサと中期留学中のユイちゃんとピーター先生・ティナ先生・イボーン先生・マーク先生・ケルさんらと共に、フィリップ島遠足にバスで出かけました。バスは、経費節約のため、中型バスを2台レンタルし、ノックス校の先生方が交代でバスを運転してくれました。
9時過ぎにバスを出発して途中ドライブインで30分程休憩した後、11時30分頃にペリカンフィーディングを行う所に着きました。ここで、まず、バディーの生徒達と一緒にランチを食べて、12:00からの野生のペリカンへの餌付けを見ました。ペリカン達は12:00近くになると自然と群れをなしてその場所に移動して来ました。そして、女性のレンジャーの方の説明の後、彼女が魚を1匹ずつペリカンの群れに投げ始めると、ペリカン達はその魚を奪い合います。20分程で餌付けは終わったのですが、これも不思議とペリカン達は餌付けが終わったことを悟るのか群れをなして海へと泳いで行ってしまいました。ピーター先生が、「これは、人間がペリカンに餌付けを教えたのか、それとも、ペリカンが人間をコントロールして餌付けを行うようにさせているのか、どちらだと思う?」ということを尋ねてこられましたが、実は、後者なのではないかと思うくらい、ペリカンは見事なまでに用がなくなるとみんなで海への帰ってしまったのでした。
次に訪れたのは、チャーチル島です。これはフィリップ島の赤ちゃんのような存在で、フィリップ島のすぐそばの小島です。実は、ここチャーチル島に1872年にヨーロッパからの移民がオーストラリアに初めてやって来て植民を始めたのだそうです。ここには、その植民開始時の家や馬小屋、蹄鉄所などが残されており、当時の人々の生活を垣間見ることが出来ます。自然に囲まれたとても素敵な島で、ここでの空気を吸っているだけで心も体も本当にリフレッシュ出来るような島でした。
バスはいよいよフィリップ島に入り、最初に訪れたのが、コアラセンターです。ここでは、野生のコアラを野生生活のまま保護して維持している場所で、コアラ版サファリパークのような所でした。コアラの数は、オーストラリア国内で大変減少しており、こうした保護施設なしには、その種の維持が難しくなっているようです。野生のコアラの最大の敵は、人間の車です。コアラの死亡原因のトップは交通事故なんだそうです。今日の僕達はとても幸運でした。コアラは1日20時間眠り起きている時間はわずか4時間です。コアラが食べるユーカリの葉は消化に非常に時間がかかり、コアラの内蔵は、盲腸だけでも1mもあるそうです。眠っている20時間の中で、コアラの内臓は、一生懸命に消化活動を行っているのだそうです。今日、僕達がラッキーだったのは、普通は、コアラは木の上の方でボールのように丸くなりながらじっと動かずにいるのですが、そんなコアラが、今日は赤ちゃんをだっこしながら、ユーカリの木を登ったり降りたりする姿を見ることが出来たわけです。生徒達の口からは「かわいい!」の言葉が連発していました。しかし、トーマス君曰く、「オーストラリア人にとってコアラは特に珍しい動物ではなく、珍しさという点では犬や猫とあまり代わらない。そこは、日本人とかなり異なるんだよね。」ということだそうですよ。
コアラセンターを後にして、夕方4時30頃にようやくリトルペンギンが海から浜へ上がってくるところを見学出来るペンギンセンターにやって来ました。ここでは、レンジャーの方の説明をひと通り聞いた後、浜辺に出て、ペンギン達の到着を今か今かと待っていました。日が暮れる頃になると、身長30cm程のペンギン達が、ちょろちょろと海から上陸してとてつもなくかわいらしく走っていく姿を見ることが出来ました。上陸後は、丘にある巣をめがけて、それぞれのペンギン達が丘を登って行くのですが、その丘にかけられた歩道からわずか40cm位の僕達の目の前をペンギンがちょろちょろと歩く姿も見て楽しむことが出来ました。また、夜の星空の中に、南半球でした見られない「南十字星」もはっきりと見ることが出来ました。こうした自然の雄大さの中で楽しみを見つけることが出来るのは、オーストラリアならではのことだと実感出来る1日でした。
夕食は、ノックス校のバディーの生徒達といろいろとおしゃべりしながら、とても楽しく戴きました。学校へ戻って来たのは夜の10時頃になりましたが、生徒達はバディーのお父さんやお母さん達の車で、ステイ先へと帰って行きました。早いもので、ノックス校でのセミナーもあと明日の1日だけとなりました。また、明日、生徒達の元気な笑顔が見られることを願って、おやすみなさい。