2016年度 第5回イングランドセミナー2日目

2017年3月28日

 イギリスエクセターへ到着して一夜が明けました。生徒の皆さんが日本の自宅を出たのは、23日の朝の6時前頃だったかと思います。12時間近くのフライトを経て、エクセターに到着がイギリス時間の午後9時45分頃(日本時間の24日朝の6時45分)ですから、家を出てほぼまるまる1日の長旅を経て、生徒達はようやくイギリスのホームステイ先で長旅の疲れをいやす夜を迎えたかと思います。しかしながら、彼らがベッドに就いたのは、日本時間の朝ですから、時差ぼけで眠れなかった人もいたのではないでしょうか。
 
 そんな中、小鳥の心地良いさえずりを聞きながら、セントジェームズ校にホストファミリーに連れられてやって来た生徒達の顔には、すがすがしい笑顔が見られました。事前に学園生一人一人からセントジェームズ校の生徒達へ写真入りで送った英語のお手紙が功を奏し、学園生のバディーに名乗りをあげてくれたバディーとその友達達が、学園生をとても温かく迎えてくれました。ホームステイ先に続き、ここでもバディーの皆さんとオールイングリッシュでのコミュニケーションが始まりました。学園生達は、彼らの英語が聞き取れずにドギマギしながらも、聞き取れた1語1語や伝えらることが出来たワンフレーズワンフレーズに喜びを感じながらイギリスでの研修を何とかスタートさせたようです。
 
 セントジェームズスクールは、公立の中高一貫校です。公立学校でありながら 、その敷地面積や施設の充実ぶりには湘南学園を遙かに上回り目を見張るものがあります。イギリス政府が未来の社会を築く子ども達のための教育をどれだけ重要視しているかを実感させられます。今朝は、バディーの生徒達の Home room ではなく、Form room と呼ばれる朝の集まりに参加した後、30分位かけて、ざっとセントジェームズスクールの施設案内をして戴きました。授業はすべて移動教室で、すべての科目が、それぞれの科目を勉強しやすいように作られた特別教室で授業が行われます。そして、日本とは大きく異なるのが、主要五教科以外の美術や音楽や演劇などの人間の豊かな感性を養う教育を決して軽視せず、むしろそれらをとても大事にしているようです。セントジェームズ校の生徒数は、学園中高のおよそ半分位です。しかし、例えば、音楽室は、大きな教室が2つあるのに加えて、6つの楽器練習用の防音室があります。美術室も大きな教室が4つあります。校舎内の壁には、生徒の作品がたくさん飾られていたり、その他、日本では見られないこと ですが、数学を学習するエリアの階段には、三角関数や対数関数の公式が書かれていたり、国語を学習するエリアの階段には、ずらっと有名な本の名前が書かれていたりしています。学園生達はみな日本との違いにびっくりしていたようです。
 
 今日の研修のほとんどは、12名ずつに分かれた行ったEFL(= English as a Foreign Language)と呼ばれるネイティブの先生によるオールイングリッシュでの英語の授業です。初日からのこの英語付けの時間割には、子ども達の頭もフル回転で、ポッポポッポと湯気が上がっていたようでした。
 
 そして、予想以上に生徒達を刺激したのが、セントジェームズ生とのリセス(= 午前中のお菓子を食べたり出来る休み時間)とランチタイムだったのではないでしょうか。湘南学園がイングランドセミナーは、ここセントジェームズ校で今回で5回目となるため、セントジェームズ生も、私達日本からの来客者達を本当にスムーズに温かく迎えてくれます。学校訪問1日目にもかかわらず、学園生達は、英語に苦心しながらも若者同士の交流をとても楽しんでいたようですよ。そんなわけで、今日はとても良いスタートを切れた1日となりました。