高2研修旅行 四国コース その2

2018年11月10日

旅行3日目は、終日、徳島県三好市の大歩危地で民泊をしました。ここは、山間の村が多く、「傾斜地農業」といって段々畑ではなく傾斜地をそのまま農地にすることで知られています。また、今年、世界農業遺産にも認定されました。祖谷などの観光でも有名ですが、近年では海外からのインバウンドを集めるために、地域をあげて民泊に取り組んでいるそうです。生徒たちは、各家庭で農作業や伝統料理作りに取り組み、この地域特有の暮らしを満喫したようです。

4日目の今日は、離村式のあと、この地域の自然を満喫するアクティビティを楽しみました。ラフティングのグループは、世界選手権のコースにもなっている小歩危渓谷で、吉野川の澄んだ水と美しい紅葉の中で水遊びを楽しみ、何度も川に飛び込みました。一方のグループは、西祖谷のフォレストアドベンチャーで、5~10mの高さにあるアスレチックを楽しみました。このコースの最後は、50m下にある渓谷を見下ろしながら渡るジップラインです。美しい紅葉と祖谷川の青い水を見下ろしながらの空の旅は最高でした。

これらの自然が崩されることなく守られているからこそ、下流での藍作や、野菜などの豊かな農業が維持できているということも、忘れないでもらいたいものです。

午後は高知市へ。平和資料館「草の家」で、太平洋核被災支援センター岡村氏による講演を聞きました。お話の内容は、生徒の感想文で紹介したいと思います。

以下は感想文の抜粋です。

「アメリカは冷戦の中水爆実験を重ねることによってソ連に勝とうとしていたことを、事前学習をしていたのですが初めて知りました。また、第五福竜丸だけが被ばくしたとしていたが、それが違うということを高校生が発見したのはすごいなと思いました。」

「 米ソの原爆開発競争によって、多くの漁民が被爆し、その事が国家によって隠蔽されてきたことは、とても恥ずべき歴史だと思いました。 」

「 漁船員は内部被曝が多く、がんで死亡またはガンで闘病をしている。政府が国民が苦しんでいる理由を見て見ぬふりをしているなと思った。広島のNHKがビキニ被災船リストを発見し厚労省が無いと言っていた資料を初めて公開するきっかけになり、やっと被災船があることがわかって良かったとおもった。」

「今までは歴史を表面的にしかみていなく、授業では深いことはわかりませんでしたが、アメリカがビキニ事件の時に『なぜ隠そうとしていたか』や『(隠ぺいに関する)731部隊とのかかわり』を知ることが出来ました。

忙しい日程の中、生徒たちは学んだことや感じたことを必死でまとめています。帰ったらまとめ作業が待っていますが、こうした振り返りをもとに、内容の濃いものを作成してほしいと思っています。