2019年前期 中高図書室から
日ごと寒さが増し、すっかり冬めいてきた今日この頃。図書室に訪れる生徒の数も増え、昼休みには人でごった返すことも少なくありません。
そんな読書の秋の図書室では、先生方による本の朗読が試聴できる『先生!この本読んで!』コーナーを設けています。図書委員会の企画班が、素敵な声の先生方に本の朗読を依頼し、その音声データを編集して朗読CDを作成しました。学園のYoutubeチャンネルにもアップして、生徒が好きな場所で好きな時に聴けるようにする予定です。
「この先生にはこんな作品があうんじゃない?」とみなで想像するのは楽しく、実際に個性あふれる朗読を聴いたときには「やっぱり先生ってすごい」「この本の印象が変わった!」と驚くばかり。お忙しいなかご協力くださった先生方に、感謝の気持ちでいっぱいです。
前期の企画班は、朗読企画以外にも多くのイベントに取り組みました。10月の学園祭では、恒例の『チャリティ古本市』を出店。4回目となる今回は、初の土日2日間開催にチャレンジしました。そのかいあってか、売上総額は50,326円と昨年度の2倍以上!手づくりの景品ガチャガチャも大活躍です。リピーターのお客様も多く、これが最後となる高校2年生も大満足の結果となりました。
またそれに先立って、チャリティ募金先である国際NGO「ラオスのこども」の方に、ラオスの現状や読書支援について伺うワークショップを行いました。ラオスにはそもそも出版文化が存在しないそうで、今回は日本語の絵本にラオス語の翻訳シールを貼るボランティアも体験しました。
また4月の新入生オリエンテーション時には、企画班が作成した『図書室の使い方』動画を上映しました。図書室の活用方法やマナーについて、面白おかしく解説してくれるこの動画。ユーモアたっぷりの内容が新入生にも大ウケで、「図書室は身近で楽しいところ」と思ってもらえたようです。例年になく多くの中1が、図書室を利用してくれています。
広報班は委員会の広報誌である『本のむし』第6号・第7号を発行しました。今年度は新たに、学校きっての多読生徒たちにインタビューをする『突撃!となりの読書家さん』コーナーをスタートさせました。「読書は勉強か?娯楽か?」「親の理解について」等々、読書をめぐる中高生の意外な本音に、大人も驚かされます。
整備班は、ブッカーかけや新刊の受け入れ等の作業に、コツコツと取り組んでくれました。特に今年度は廃棄する本の量が多かったのですが、担当生徒達のおかげで前期中に作業を完了することができました。一年間に図書室に入る本は2000冊近くあり、書棚の新陳代謝には彼らの助けが欠かせません。
前期の図書委員会の目標は「インディペンデント(独立)」、後期の目標は「オルタナティブ(革新)」だそうです。先輩委員たちは、後を担ってくれる後輩の育成について考えを巡らせています。少しずつステップアップしてきた彼らの活動を、図書室としてもサポートしていきたいと思います。