2023年度 韓国セミナーの報告 その3
今日の午前中は、歴史学習として、『オドゥサン(鼇頭山)統一展望台』へ行きました。ここは、ソウル市内から北に向かってバスで約1時間の場所です。ここでは、事前チェックやパスポートのチェック、誓約書なども一切必要なく、写真撮影の制限もありません。韓国人でも外国人でも誰でも入ることができます。展望台は、ソウルの真ん中を流れる漢江(ハンガン)と、北朝鮮と韓国の間を流れる臨津江(イムジンガン)の2つの川の合流地点にある高台に位置しています。この展望台から北朝鮮までは、直線距離でたった約2.1kmしかなく、川幅は、最も狭いところでは、わずか460mだけです! 展望台の前方には、北朝鮮の宣伝村と呼ばれる街並みが広がっており、展望台に設置された望遠鏡を覗くと、その町を歩く人の姿さえも見ることが出来ます。
展望台の中は、博物館となっており、朝鮮戦争が始まってから引き裂かれてしまった多くの家族の方々の写真や、韓国の歴代大統領がここを訪れた際に書き残した南北統一へのメッセージなど、様々なものが展示されていました。また、何故か、フランスの高速鉄道であるKGVの大きな模型が設置されたのですが、この模型には、ソウル→平壌→パリ、と停車駅が書かれていました。これは、南北朝鮮が統一されれば、ソウルから平壌を経由して、シベリア鉄道を通ってパリまで行けるよというメッセージなんだそうです。この博物館での展示物を見て、南北の統一を願う朝鮮の人々の強い願いを感じることが出来ました。
オドゥサン統一展望台を見学した後、午後のテイル外国語高等学校での交流の前に、お昼ご飯で、スンドゥブチゲを戴きました。スンドゥブとは、韓国語で豆腐のことで、この料理は、牛肉とあさりのうまみを生かしたスープに、豆腐をたっぷり入った韓国で定番のスープです。一人一人石窯の器の中にグツグツと沸騰した状態で現れたこの料理を、「熱っつう!」「辛らっ!」と言いながら、とてもおいしく戴きました!