今日は、目覚めるとまぶしい太陽が輝く素敵な朝を迎えました。気温は、昨日よりもやや暖かい感じで、“It’s cold.”というよりもむしろ“It’s chilly.”が当てはまるような気候でした。
　生徒達は、今朝も晴れ晴れとした様子で元気に登校して来ました。「ホームステイで何か困っていることはありませんか？」という僕の質問にみな「大丈夫です！」とはつらつと答えてくれました。朝のホームルームに向かうため、バディーの生徒達が迎えに来てくれた際の様子は、昨日とは違って、お互いに笑顔があり、「２日目にして、早くも生徒同士の関係がとけ出してくれるかな？」という期待を思わせてくれる雰囲気でした。
 
そして、その期待は見事に的中しました！　午前中のリセスタイムの時から、私達日本人に「コンニチワ」と言いながら話しかけてくれるセントジェームズ生が増え、さらに、湘南学園生も積極的に彼らに飛び込んで行っているではありませんか！　お近づきの印に友達になれたセントジェームズ生に、学園生から僕が100円ショップで買って持っていった扇子を一人一人にプレゼントしてもらったのですが、今日すでに40本すべてなくなってしまったのです。セントジェームズ生達は、嬉しそうにその場で扇子を広げて、アサカやユイハ、ハルカやイクコ、カナやヒデキ、……….ら学園生達と一緒に写真とっていました。みんなの表情がとてもほぐれて、学園生もセントジェームズ校生もお互いの出会いを大変嬉しそうにしていました。
 
　さて、今日の午前中は、みっちりと英語漬けとなりました。恐らく、こんなにどっぷりと逃げられない状況で英語学習に取り組んだのは、誰もが初めてのことであったでしょう。先生の口から湯水のように飛び出す英語を、頭がポッポポッポと沸騰するぐらい全快で聞き取って行かなければなりません。そして、英語の文章を読んで、その内容に関する英語の質問に英語で答えなければなりません。しかし、その中にも、英語のゲームがあったり、グループワークがあったり、ＥＦＬの先生達は、本当に様々な方法を子ども達を英語の世界に導いてくれていました。もちろん、先生の口から飛び出す英語の単語や熟語は、生徒達にとって分からないものの多く含まれていますから、チンプンカンプンになる瞬間も少なくないと思います。
　しかしながら、我が学園生達は、怖い者知らずで、ぐいぐいと突っ込んで飛び込んで行っている様子が手に取るように伺われました。英語の言葉遊びの最中で、リキが、“I can’t understand the rule of this game.”としっかりとアンドリュー先生に自分の状態を言って、ゲームの内奥を説明し直してもらい、今度はしっかりと理解してゲームを再開していたのがとても印象的でした。いいぞ！学園生！　授業の様子を見ていたＩＳＡの金集さんが、「これまで数多くの学校の語学研修をコーディネイトして来ましたが、こんなに積極的に授業に英語に関わろうとする学校は、初めてですよ。特に、このアンドリュー先生のクラスの中では、ナナノやヒデやタカは抜群ですね！」という嬉しいお話を戴きました。
 
　午後は、中１の美術の授業にお邪魔して、最初は、彼らの作った作品を見せてもらいながら、それについていろいろと話を伺っていたのですが、どうやら、作品の中に日本のアニメがあったらしく、ユウキやコウヘイの趣味にそれらがどんぴしゃはまり、彼らは夢中になって、一緒に作品を描いたり話に盛り上がったりしていました。
 
　作品紹介が終わると、いよいよジャパニーズカルチャーの折り紙をセントジェームズの子ども達に教えました。さすがは日本人！　男子も女子もイギリス人の興味をばっちりと折り紙に引き付けていました。ミヅキやクルミ、エミやナナノ、マサやレナ……、みんな抜群に教え方が上手でしたね。男子もイッセイが作って教えた忍者の手裏剣は大人気で、ヒロも折り紙の折り方の本を広げて、鶴に限らず様々なキャラクターを折っていました。リカが作っただまし船で、セントジェームズの生徒に手品をやったり、ユリカが風船を作って教えてそれを使ってポンポンと手ではたいて飛ばして遊んだり、この時間は、みんなの心がとけあうとても心地よい時間となりました。交流を終えて、担当のヘレン先生から、「これまでいくつかの日本の学校の生徒が来て交流をやりましたが、こんなにすぐに打ち解けることが出来たのは初めてです。子ども達の英語力もこれまでの学校の中で群を抜いて１番です！」とほめてもらいました。いやぁ～、湘南学園の生徒達は、僕達学園教員の誇りですね！
 
　こうしているうちに、今日の研修も終了し、子ども達は、各自、ホストファミリーのもとへと帰って行きました。研修２日目にして、こんなに積極的な両校の生徒達の交流が見られるとは予想もしなかったぐらい、充実した１日を送ることが出来ました。