イングランドセミナー 7日目
今日から生徒達は2日間まるまるホストファミリーと一緒に過ごすことになります。よって、今日は、生徒達の様子については、ご報告することが出来ません。と、思っていたのですが、エクセターの街中を散歩していると、湘南学園の女の子達数名とホストファミリー達のグループに出会いました。みんなとても楽しそうにしており、これから大好きな大好きなショッピングに出かけるところなんだそうです。行っていらっしゃ~い! そうしているうちに、今度は、男子二人を見かけましたが、なんと、彼らはセントジェームズ校生らしき女の子達と一緒だったんです。これはこれは、ロンドン観光に出かける明後日、その女の子達は一体、ホストファミリーの娘さん達だったのか、それとも、セントジェームズ校の生徒さん達だったのか、興味津々聞いてみることにします。いずれにしても、わずか4日あまりの交流の中で、こうして休日に一緒に街中に遊びに行くことが出来るぐらい仲良くなれたということは、とても素晴らしいことだと思います。今度は、彼らと日本で再会したいですね! こうしたつながりは、生徒達の一生の宝にしてもらいたいものです。
僕達は、今日は、イギリスに数多くある中華レストランでお昼ご飯を戴きました。想定通り、日本で食べるものとは、ずいぶんと違っていました。お米はもちろんのこと、麺や料理の辛さも異なっていました。マーボー豆腐もかなり辛かったですが、
スパイスが利いていてとてもおいしかったです。昼食を食べた後、街中では、ホストマザーと一緒にいる男子生徒に出くわしました。彼らは、午前中は、エクセター博物館に行き、昼食をとってから、今度は、ショッピングに向かうところだったようです。こんな素敵な街で、週末を過ごせるなんて、本当に幸せですね!
さて、どうでもいいことではあるのですが、ここで1つ、僕が経験した昨夜の出来事をご紹介します。実は、昨日、バースで買い物をしようとしてセカンドバックを開けると、そこにお財布が入っていないことに気がつきました。「あれ? 財布はどこに行ってしまったのかな? スーパーのレジのところかな? それとも学校? いや、昨夜のレストラン? まぁ、ホテルの部屋に置き忘れたのだろう。」といろいろと考えながら、ひとまず気持ちを切り替えて、バース観光を楽しんでいました。ホテルに帰って、部屋で財布を捜してみたのですが、やはりそれは出て来ませんでした。セントジェームズスクールはもう春休みでロックされてしまっているので、ほとんどあきらめ気分で、「置き忘れたとしても、もうまる1日経ってしまっているから、誰かが持って行ってしまったよなぁ。まあ、お金以外は何も入っていないので、あきらめもつくかな」と思いながら、一か八か昨夜のレストランに行って聞いてみることにしてみました。
店員さんに、「昨夜この店に財布を置き忘れたかも知れないんだけど」と尋ねると、「どこの席ですか?」と聞かれ、座っていた席を指さすと、「色は何色ですか? 赤ですか?」と聞かれたので、「赤というよりもむしろピンクかな」と答えると、「中にはいくらぐらい入っていたの?」と尋ねられたので、170~180ポンドぐらいかな?」と答えました。すると、店員さんは、「ちょっと待ってて」と言い残して2階に上がっていきました。すぐに「そういうものは見かけなかったよ」と言われるかと思っていたので、僕は内心、財布が出てくることを少し期待して待っていました。約3~4分後、なんと、その店員さんが、僕の財布を手にして下の降りて来たのです。僕は思わず嬉しくて、彼と握手し抱き合ってしまいました。こんな奇跡的なことってあるんですね! 何かするかどうか迷ったら、そこに少しでも可能性があったら、何事も行動してみることが大切なんですね! 僕は益々イギリスが好きになってしまいました。
さて、今日の夕飯は、なんと、アンドリュー先生が、ご自宅のディナーに招待してくれました。エクセターの中心街から車でわずか4~5分のところの静かな小高い住宅街にお住まいでした。イギリスならではの、外観はとても古い家の中をリフォームしたお庭の広い素敵な家でした。庭では、西洋なしやブルーベリーやリンゴなどの木が植えてあり、とてもいい雰囲気でした。アンドリュー先生のお子様達は、自立してロンドンなどで暮らしているそうで、奥様のエマさんとの二人暮らしでした。エマさんは、エクセター・カレッジで、少々学習に不安を抱える子ども達のサポート支援のための教師をされていました。エクセターカレッジは、ここでは大学ではなく、大学を受験するための統一試験受験の準備をするためのシックスフォームと呼ばれる、いわゆる日本の大学受験をする高校3年生のための課程を行う学校です。そして、それ以外にも、社会人のための生涯教育や、エマ先生のやっているサポート教育などを行っている学校なんだそうです。
アンドリュー先生は、とても腕の立つ料理人で、この日のディナーも彼がレストランのクックのような服を着て、僕達のために腕をふるってくれました。イギリスでは、お皿をオーブンであたためて、結構それを熱くした状態で、食卓にのせていました。先生方は、とても話題豊富で、世界のいろいろな所に旅行にも出かけておられました。彼らのお薦めは、スペインのバルセロナとチェコのプラハです。僕達もいずれは行ってみたいものです。話が映画の話題となると、日本の名作は、世界の多くの人々に見られていることに気づかされました。「七人の侍」や「たんぽぽ」は必見だそうです。その他、「ショーシャンクの空」や「怒りのぶどう」、「今を生きる」や「ダンス・ウィズ・ウルブズ」など、日本人にもとても人気のある映画は、こちらイギリスでも同じく高く評価されているそうです。スコットランドの英雄のウィリアム・ウォレスを描いた「ブレイブ・ハート」は、歴史の教師であるアンドリュー先生からすれば、良い映画だが、結構作り話が多く含まれているとのことでした。そんなこんな時間が経つのも忘れて楽しいおしゃべりにふけってしまいました。
さて、生徒達は、どんな1日を過ごしたのか、報告を聞くのが楽しみです。