第690回 中学の各学年で「道徳教育の時間」を実施

2013年6月7日

 今日は、高校生が中間試験の最終日になります。中学生はすでに試験が昨日で終了しています。前期と後期の中間試験の翌日には中学生対象の「道徳教育の時間」を設けており、本日はその概要を紹介しましょう。

 

  この時間には、日常生活でおこる様々な人間関係の問題を扱い、関連する映画を観たり、社会で活躍される方々の講演を聞いて、中学生がマナーやモラルの問題をより深く、共に考え合う機会になるように考えて設定しています。
 昨年度までの2年間は、東日本大震災を主題に、被災地へ救助活動や復興支援に赴かれた方々、現地で被災されて活動を続けてこられた方々から直接にお話を伺ってきました。今年度は、各学年でそれぞれにテーマ設定を考えて企画を組むことにしました。中1と中2はいじめの問題、中3は思春期の性の問題に焦点をあてています。

 

 中学1年は、NPO法人・湘南DVサポートセンターのご指導により、「いじめ防止プログラム」を受講します。DV・虐待・いじめ等の被害を受けた女性や子どもの支援に取り組んでいる団体です。生徒が日常の人間関係について考え、ワークショップを通して自尊感情を高めることを学び、暴力によらないコミュニケーションの方法を身につけていく機会となることが期待されます。

 中学2年は、映画「青い鳥」を鑑賞します。重松清の小説を原作として、吃音の臨時教師と彼が派遣されたある中学校の生徒達との交流を通して、中高生のいじめ問題に真正面から取り組んだ作品です。本校でもすでに上映したことがあり、大きな反響と静かな感動を呼びました。主人公の竹内先生が生徒達と我々に真っ直ぐに深く問いかける「本気の言葉」に改めて注目したいです。

 中学3年は、「自分の心とからだを大切にしよう」の題で、遠見才季子さんの講演を聴きます。セックスの問題に悩む思春期ど真ん中の世代に、もっと気軽に楽しくまじめに性を考える場を設けよう、と全国300か所以上で心に響く講演会を展開されてきた方です。新聞やテレビ出演も多数であり、中高生の圧倒的な人気を集めておられます。産婦人科医師として医療現場でも活躍されている立場も交えて、大切なメッセージが届けられることでしょう。

 

 各学年で、これからの生活につながる大切な視点や課題を学べる、有意義な一日となることが期待されます。生徒諸君それぞれにしっかりと受けとめて、今後に役立ててほしいと思います。