第102回 鎌倉散策~お別れ 友好交流への今後の誓い

2010年9月29日

おとといは、ノックス校ご一行との最終日でした。
1校時は図書室で楽しい日本語講座を受けてもらいました。
雨降りの肌寒い一日でしたが、10時過ぎに予定通り「鎌倉散策」に出かけました。「江ノ電」に乗り、長谷寺や大仏をご案内しました。街中や住宅地の間 を、また海の前や緑あふれる地区を縫うようにのんびり走る江ノ電は、わが地域の誇りです。バディの在校生の家も見えたりしました。
長谷駅周辺では、巨大な仏像はもちろん、日本庭園やお線香、お守りに興味を持つノックス生もいました。時間がおせおせとなり、終点鎌倉駅で下車後は、鶴 岡八幡宮への全員往復は見送り、学園生バディがペアのノックス生を案内してランチをとり、散策や買い物を楽しむ時間としました。小町通り等ではもっとゆっ くり散策したかったことでしょう。

帰りの江ノ電では、別れの時が近づく中で、楽しくおしゃべりの合い間に、ある雰囲気が生まれました。・・・・・・何人かの学園生が泣き出したのです。女子も男子もいました。ノックス生も泣いて慰め合い、車内でハグし合う光景までありました。
鵠沼駅から徒歩で学校へ戻り、学園を去り東京へ向かう準備です。待合いの部屋でまず別れを惜しむ時間が流れました。濃密な想い出が次々こみあげるのか、写真を撮れないほど泣いているのです。
正門前ドライエリアに軽トラが来て荷物を積み込む頃には、帰りのHRを終えた在校生がおおぜい集まってきました。ウェルカム委員会や部活で、または「友 達の友達」で縁が出来て仲良しになった、多数の学園生が集まりました。ピーター副校長先生ご夫妻やティナ先生も一緒に、さらに在校生保護者の方々も入っ て、いろんな親密の輪ができました。
挨拶を交わし、抱き合い、写真を撮り、そこを離れがたい時間が続きました。そしてついにタクシーが4台次々と到着し、いよいよ別れの時となりまし た。・・・号泣する生徒達には、必ず再会のチャンスがあるよと伝えました。この間彼らと時間を共にできた自分も、同じ思いと決意でいました。

今回の「体験と交流」は、本当にかけがえのない素晴らしいものでした。
50代半ばの自分にして強烈な楽しい出会いでした。まして感受性豊かな高校生・中学生にとっては、これがどんなに新鮮で揺さぶられる、今後につながる貴 重な機会であることか、「豊かな学び」であったかと想像がつくのです。たった9日間ですが、学園に颯爽と吹いたこの風は、未来につながる風でした。
また今回、在校生保護者の皆様、学園関係者から頂いたご協力には、どんなに感謝しても足りない想いでおります。
まず、ホストファミリーを受けて頂いたご家庭の皆様、本当にありがとうございました。「1泊か2泊なら」と途中からご協力を申し出て頂いたご家庭もあ り、食事会・パーティーや遠出のご案内など、様々なフォローをして頂いたことを伺っております。そしてカルチャー講座の充実とご一行の感動は、最高のもの でした。これを機に日本文化をもっと知りたいという関心が生まれ、そこも大切に今後の交流を充実させる道について、少しながらお話する時間もありました。 この友好関係は大切な未来への宝です。よく振り返り、新たな可能性を考えて、これからも新たな交流を模索していきたいと思います。
最後に、学園の在校生諸君の、広範な声かけや大きな協力には、改めて心から感謝しています。共々に切磋琢磨して、この大切な芽を育んでいきましょう。