第87回 湘南学園てらこや・学園長先生のワクワク授業(その1)
「湘南学園てらこや」は、7月7日の通信でご紹介したように、創 立80周年に向けた新たな事業のひとつとして始まりました。幼稚園から高校までの幅広い児童・生徒を対象に、日頃の授業とは違った角度から教科の面白さを 体感したり、昔遊びや手作り作業など生きる力に結びつく体験をしたり、といった様々な企画が設けられます。教職員、保護者の皆様のご協力を頂いて、学園の 子供たちみんなが交流できる楽しい場にしていきたいというイベントです。
その第1回と第2回は、7月と8月の最終土曜日に行われました。授業者は、“数学授業の達人”仲本正夫・学園長先生です。その第2回に参加したので、今日はその様子をご紹介します。
<第2回 マンガ『ドラエもん』の『バイバインの巻き』と数学>
8月28日(土) 午前10時~11時半 中高ホールにて
のび太が「くりまんじゅう」1個を前に悩んでいます。「食べるとなくなっちゃう」からです。ドラえもんが「バイバイン」(何でも増やす薬)を「残さず全部食べる約束」でポトっとかけます。「5分後に2倍になる」のを軽く考えたのび太は、「い つも1個は残そう」として、すぐに増加のペースのすごさに気づきます。あわてて友達を電話で呼んで食べてもらっても容赦なく、くりまんじゅうは家じゅうを 埋め尽くして・・・・・・「残してはいけない」とドラえもんが念押ししたのは、「一日で地球が(!)くりまんじゅうの底に埋まってしまう」怖さを知ってい たからです。
この授業では、まず小学生がマンガ『ドラえもん』の抜粋を読んでくれました。PTA役員の方々に実際配って頂いて、「栗饅頭」を参加者全員が味見をしました。このお菓子についてのうんちくも先生から披露されました!
先生は、「どのくらいの時間で地球は栗饅頭で埋まってしまうのでしょうか?」のクイズを全員に問いかけます。われわれ大人も頭をかかえる難問です。先生 は、地球と栗饅頭の体積や、「二乗」といった指数の表記など予備知識を説明し、それからみんなに徐々に正しい答を推測させます。
そして「くりまんじゅうの表」という数字びっしりの早見表が配られます。「実はこんなにすぐに!」の衝撃の答がわかります。「倍々変化は、比例関係とは 違って、爆発的にふえるという特徴をもっています」というワクワクの世界に、先生はわれわれを連れていってくれました。・・・ところが、これで授業は終わ り、ではありませんでした。(明日へ続く)