第84回 豪州・メルボルン・ノックス校との出会い(その1)
夏休み中の7月18日~8月1日に、「第1回オーストラリアセミナー」が実施されました。「第6回カナダセミナー」とほぼ同時並行で行われました。 豪 州第2の大都会メルボルン市の郊外にある、私学の名門「ノックス校」。湘南学園と友好協定を結んだこの学校に、高2と高1の14名が語学研修に行ったので す。一定の英語力を認められたメンバーは、ホームステイもシングルで滞在し、現地校の通常授業を(もちろん英語で)受け、同年代の中高生=バディ達と様々 な体験・交流を重ねたのです。
今月19日~27日に、今度はそのノックス校から11名の生徒諸君と3名の先生方が来日され、湘南学園とホストファミリー先で生活をしてもらいます。様々な日本カルチャー講座や遠足などの企画を用意して、もてなしをします。
先週土曜日には、日本側でホームステイを担って下さる在校生保護者とセミナー参加メンバーに集まってもらい、荒木国際教育主任の司会で事前説明会を開きました。来日時の詳細なスケジュールや留意事項の確認がされ、ウェルカムの輪を広げる話し合いで盛り上がりました。
夏の豪州セミナーには、私も途中から参加し視察させて頂きました。今回はその様子を紹介してみたいと思います。
空路成田からシドニーへ、そこで国内便に乗り換えてメルボルンへ。現地校への移動はトラブルからタクシーを利用しましたが、運転手はアフリカのソマリア出身の陽気な黒人の方で、会話がはずんだのが最初のお土産でした。
スーザン校長とピーター副校長を中心に大変に温かいお迎え、おもてなしを頂きました。セミナー参加者の諸君は体育館でホッケー等をしていて、みんなすご く楽しそうでした。すでにノックス校に留学している高3の種子島さんに再会できましたが、溌剌と笑顔満面で充実した生活ぶりが伺えました。
校内の家庭科室・美術室・視聴覚室~スタジオ・図書室・ラウンジ・様々な授業風景などを全校を巡回見学しました。校舎の至る所に児童・生徒の作品や写真 が展示されているのが印象的で、「生徒一人ひとりの達成を大事にする」事の徹底が伝わりました。特に小学校棟は展示や教具にいろんな工夫があり、全体にさ ながら「おとぎの国」のような雰囲気があありました。学校に近い、ホームステイ先のお家も訪問しました。お城のようにステキな家で、庭には大きなバラの木 や建設中のプールもありました。周辺の住宅地は平屋が基本で、樹木や花が多く、シックな建造物ばかりで落ち着いた景観でした。
ノックス校は、幼~高まで様々な年齢の子ども達が暮らし、宗教色はなく、雰囲気は湘南学園に似ています。ただし全校生徒数は約800名で、教員の人数は 多く、一人一人のケアが手厚いです。経度障害のある生徒もいますが、実績のある進学校です。校庭には14の国旗が掲揚されていました。在校生の国籍の多彩 さを示します。中国系やインド系の児童生徒・留学生が結構多くて、校門前に続く旗にも、学校案内のパンフにも、いろいろな民族の生徒・児童の写真があり、 「わが校はどんな民族の子供も受け入れます」という方針を積極的に打ち出していました。実はオーストラリアの社会自体が、想像以上に今日「様々な民族の共 生」を重視してきていることを、次第に理解していきました。