第70回 教育実習生の皆さん:今日が実習最終日

2010年7月3日

教員を将来目指す人は、学生時代に教育実習を経験しなければなりません。 とりあえず教職免許を得たいという人も、教育実習の単位を取得する必要があります。今年度は、4名の卒業生諸君が母校での教育実習にやって来ました。私の 時代は実習2週間でしたが、現在は3週間のロングランが義務づけられています。まるごと現場の最前線を経験できる、長丁場のたたかいです。

4名の皆さんの勝手なプロフィール紹介です。国語の永池先生は陸上部のエースで、カナダセミナー初年度に一緒に行った時のキラキラ輝く表情を思いおこし ます。英語の金廣先生はダンス部のリーダーで、きびきびと大勢の後輩達を指導する様子が思い出されます。社会の坂田君はラグビー部の主力で、精悍な頼れる 雰囲気は更にたくましさを増しています。理科の阪上君は野球部と生徒会総務で活躍し、理知的で正義感の強い青年です。

6月14日からスタートして、ついに今日が最終日でした。全校朝礼でも各自が挨拶しましたし、けさの教員打ち合わせで最後のお礼の言葉となったのです。 それぞれ15~27時間も授業を担当し、朝と帰りのHRを中心に生徒たちとの関わりを深めました。一緒にお掃除したり、配布物や日誌などを通じてクラスの 大部分の名前を覚えてきたのに、これで終わりとなり、様々な気持ちがこみあげていることでしょう。教材準備や様々な実務・まとめが忙しくて、部活になかな か行けなかったのは、特に残念だったようです。
それぞれの研究授業は、この木曜日と金曜日に行いました。見学してくれた先生方の助言をしっかり聞き、分厚い実習報告書を仕上げることになります。 研究授業直前の水曜日に、実習生の控え室に立ち寄りました。その時いろいろ伺った話を紹介してみましょう。

自分達の時代と比べて、後輩の在校生達はとてもまじめで驚いたという感想が共通にありました。授業をよく聴くし、チャイム着席とかけっこう出来ている し、制服の着こなしもまともで感心したというのです。ただ良くも悪くも全体的におとなしい感じがする、という意見も共通でした。もっと遠慮しないで自分を いろいろ表現できたら、と言うのです。授業中もなかなか全体発問に応える人が出なくて困る時があったそうです。バカな質問や反応とかももっとあれば授業の 雰囲気が盛り上がるのに、という意見に他の人達も頷いていました。
また同じ授業をしても、クラスによって反応や雰囲気が違って、予定通りにいかない授業の大変さと面白さをいろいろ感じたようです。少しうるさい、目立つくらいの生徒の名前はすぐに覚える、というのもよくわかる話です。
自分達が卒業したあと、カナダに続いて、韓国、オーストラリアと国際交流の行事が増えたことをうらやむ話も出ました。間に合わなくてごめんなさいです。 秋の豪州高校生の受け入れは特に興味を持たれていました。合唱コンクールの強烈な想い出も語られました。在校生の現在のコーラスをぜひぜひ観てみたい!と いう声もありました。

大学生活や就職戦線の話も出ました。当時の自分の模索も伝えながら、それぞれの個性と持ち味を行かせる分野を、ぜひつかんで欲しい思いが強まりました。 余興で、ミスチルやaikoなど共に好きな歌手の話も盛り上がりました。授業準備で夜9時近くまで残る日もあった話、自宅に帰るとバタンキューで眠ってし まった日々の話など、実習生諸君の奮闘ぶりを改めて知りました。今回の貴重なたたかいの日々を糧に加えて、残されたキャンパスライフを充実したものにして いって欲しいです。