校長通信・第925回 中学朝礼~部活動と学校生活
この時期の朝礼は例年、中学と高校を別々に行っています。それぞれの重点課題を考慮した設定です。今日の1校時は中学生、来週1校時には高校生に集合してもらいます。
今回の中学朝礼は、中学運動部で恒例の“藤沢スポーツデイズ”の時期がせまり、また中学1年生も本格的な部活動が始まって、学校生活のリズムや交友関係に大きな変化がおきることを受けて設けたものです。
大会やコンクールに向けて、運動部と文化部の中学部員代表が前に出て、クラブ名と代表者名を述べ、決意表明をしてもらいました。最後に中学総務副委員長の臼井佳音さんから、全体を通して応援のメッセージを述べてもらいました。さらに、今日から開始される生徒会の「通学路向上マナー週間」について、中学風紀委員会を代表して、土井さやかさんが説明、アピールしてくれました。
壮行会に先立つ校長からの話を、ご参考までに載せさせていただきます。
この時期は毎年、中学の各運動部が藤沢スポーツデイの大会を迎えます。文化部でも全国につながる地区大会や夏季大会を迎える部があります。そこで本日は例年通り、大会を控える各クラブの壮行会も兼ねた朝礼を行います。関連して日頃のクラブ活動に関わるお話をさせてもらいます。まず、中学1年の皆さんは、大部分の人たちが中間試験の後からクラブに本入部して、新たな学校生活が始まりました。部活の練習で帰宅が遅くなったり、疲れがすごく残って宿題や復習が大変になる時も出ていることでしょう。新たな楽しみが広がるのは間違いありませんが、時には新たな悩みもかかえることでしょう。
多くの人にとってクラブは、クラスに次いで学校生活の大事な拠点になります。
同じ学年のクラブの友達が出来るし、先輩や後輩にも大事なつながりが広がります。
この先夏休みには、多くのクラブで夏合宿も行われます。大会やコンクールや合宿を通じて、クラブの仲間との絆が深まることでしょう。
一方で中には、練習についていけなくなったり、人間関係で悩みが出てきて、せっかく入った部をやめる人もいます。中3や中2の皆さんの中には、いま悩んでいる人たちがいるかもしれません。
基本的には部活の入退部は任意です。それでも一度入ったクラブは出来るだけ頑張って続けたいものです。実力を伸ばして結果を出し、体力や精神力を鍛え、リーダーシップやメンバーシップを高めて成長してほしいと思います。
そこで部活動に関連して、3つのアドバイスをします。
まず第一に、それぞれ自分の部活で具体的な目標を持つことです。個人として、チームや団体として目指すべき目標をいまあなたは持っているでしょうか。
自分の中学時代はずっと卓球部に所属しました。東京都の府中市の公立中学にいましたが、中3の市内大会ではシングルスでベスト8、ダブルスは優勝することができました。高校では転部しましたが、自分なりに結果を出せたことは自信になりました。今でも卓球は大好きだし、ラケットを持つと身体が自然に動きます。
目標は、具体的な方が頑張れるものです。「まず1回戦を勝つ」「県大会へ勝ち上がる」「優勝する」「金賞を取る」とか、「13秒を切る」「1分を切る」とか、「初段になる」「去年より絶対良い成績を出す」など様々な目標があると思います。その目標の実現を強く意識すればするほど部の練習にも気合いが入るはずです。お家で出来るトレーニングもあることでしょう。部内にライバルがいると更に頑張れることでしょう。部活は適当に出ればいいという人もいると思いますが、やる以上は仲間と共に切磋琢磨して欲しいものです。
二番目は、クラブの仲間を大切にすることです。誰かを仲間外れにするとか無視するとかのケースはありませんか。実力や技術の差はあっても教え合っていきましょう。中には練習がいい加減で注意の必要な部員もいるかもしれませんが、顧問の先生やリーダーにも相談し、厳しくとも言葉を選んだ対応を心がけましょう。
メールやラインの使用についても注意が必要です。連絡や相談などで頻繁に利用している人も多いでしょう。その内容や時間帯などにはマナーやルールがあるはずです。顧問の先生とも話し合って、相手の気持ちも考える節度ある利用を心がけてください。
あとクラブが終わった後の下校にも気をつけて欲しいです。今日から、風紀委員会の皆さんを中心に「通学路向上マナー週間」の取り組みを再び開始してもらいました。また先日は、ある女子の学園生が道に迷われた高齢者の女性に対して丁寧な道案内をしてくれて感謝された嬉しいニュースが、各クラスで報告されたはずです。しかし登下校マナーにはまだ改善すべき原稿があります。仲間と大勢いっしょだとつい道いっぱいに広がって、他の通行人や車の方々に迷惑をかけやすいものです。
下校途中の「買い食い」も禁止です。お腹が空いているのは判りますが、駅のホームや車内で飲食は自粛して下さい。携帯・スマホの使用もお家への連絡のみとされています。「下校時間も部活の延長上と自覚する」ことを顧問の先生方からも指導されているはずです。ルールを守って下さい。
また部活動でも大事なものは挨拶です。校内や校外で出会った時、いつも気持ちのいい挨拶を大事にしてくれるクラブがいくつもあります。正直いって、皆が挨拶をきちんと出来るクラブが多い一方で、「いまいち」の人たちが目立つクラブがあります。どうかそれぞれ、元気の良い挨拶ができる人になってもらいたいです。
さて最後に、勉強との両立という課題があります。日曜日や休日に大会や練習試合が続くクラブもあることでしょう。すごく疲れてしまい、勉強したいけど「バタンキュー」で寝る日もあることでしょう。部活の大変な人こそ、まずは授業を大事にしなければなりません。いつも授業中にダラダラおしゃべりして、ちゃんとノートも取れない、作業もしない、そういう人はいないでしょうか。
部活動を大事にする人は、日々の授業に集中することの大切さも人一倍理解しているものです。授業中にきちんと集中してなるべくその時間の中で理解してしまう。ふだんから「隙間時間」にも何か勉強に向かうようにする。・・・・・・部活を大事にする人は勉強への姿勢もしっかりしてくるものです。それが両立の基本になるのです。
皆さんは、高校受験という課題には向き合う必要はありません。しかし大学受験という大きな目標は、この先に共通に待っていることを忘れてはいけません。時間にまだゆとりのある中学時代をどう過ごすかが、この先の進学に大きく影響していきます。
試験前は当然として、ふだんの学習時間を増やして定着させることがまず求められています。毎週どこかで授業ノートをチェックする。指示された宿題は答えを写さずに自分の力できちんと取り組む。問題集をいずれは1冊全部仕上げる。・・・・・・やるべき事は、各自ちゃんと見えているはずです。
次に大事なことは、テストの復習を丁寧にやる習慣を身につけることです。この6月まで受けてきた、単元テストや、模擬試験の学力推移調査や、前期中間試験などです。もう丁寧に復習を終えたでしょうか。関連しますが、ここまでもらった各教科のプリント類は、ちゃんと自分で整理しているでしょうか。
部活がある曜日とない曜日に分けて、一週間の生活カレンダーをちゃんと作っている人たちもきっと多いのではないでしょぅか。予定通りにいかなくても落ち込むことはありません。無理な所は修正を図り、ここはやると決めた時間帯は意地でも机に向かいましょう。地味でもそうした習慣を身につけて、自分の生活を、自分の時間を大切にして欲しいと思います。
では、今回の藤沢スポーツデイを皮切りに、これから続く各部の大会やコンクールの舞台で、日頃の練習の成果を発揮できるように、皆さんの活躍を祈っています。頑張ってください!