第987回 鉄道研究部の力作パンフレット
「鉄研」はどの学校にもあるクラブではありません。わが鉄道研究部は長い活動の歴史を持っています。
本校の学校案内パンフレットの裏表紙には、最新時刻ダイヤによる「湘南学園通学ルートマップ」を、毎年の更新で作成してもらっており、他私学の広報の先生方などからよくお褒めの言葉を頂いています。
この夏に前部長の高2鈴木慧君から、部の活動記録の2つの冊子を、丁寧なメモ付きで届けてもらいました。①『研究課題~身近に走る“鉄道”を様々な視点から考える~(2014年7月)』と②『2013年度春合宿紀行文』の2冊のパンフレットです。
その内容に感心し、先日の学園祭では最新作をもらいました。③『2014年度夏合宿紀行文』の冊子です。
①の目次をざっとあげてみます。京阪神の鉄道の今昔、横浜市営地下鉄、リニアモーターカー、湘南モノレール江の島線、ホームドア設置に関する2つの文章、“みちのく”の再起をかける鉄道、相模鉄道、相互直通運転は本当に便利か、国鉄からJRへ、VVVFインバータと永久磁石同期電動機、となっています。多彩なテーマであり、写真・地図・図表も多用されています。
②では東海道経由で関西方面を往復したルート、③では東海道から北陸地方をメインに東北地方までたどる相当に広域のルートについてまとめています。行程の時刻表と地図、コース割りした各地域の詳細を分担して中心に説明しています。
車両の特徴や駅のアクセス、街や地域の個性、様々な出会いや部員間のエピソードなどが多角的に採り上げられていて、誌面はなかなかの充実ぶりです。部員皆で分担し、先輩達のまとめる水準の高い紀行文が後輩達に受け継がれていく、部独自の文化を感じさせられました。
新入部員を迎えての歓迎日帰り旅行など年間のイベントが定例化されているようです。「この部があるから受験する」という小学生達も歴代続いてきました。
日本全国を縦横に貫いて、地域住民の暮らしを支えてきた日本の鉄道への理解と諸地域への見聞を更に深めながら、鉄研らしい部活動の充実をこれからもはかって欲しいと思います。