第1081回 新入生の勇気と先輩&先生のフォロー

2015年4月17日

「花冷え」や「花曇り」という言葉が思い出されます。この時期は寒さが戻ったり、天気に恵まれない日が少なくなりません。特に今年はまるで梅雨どきのようによく雨が降ります。4月としては日照時間の少なさが記録的な推移を示しているそうです。

少しホッとするのは、花粉症がいつの間にか軽くなっていることです。続いている雨も花粉の受難を追い払ってくれているのでしょう。これから春本番をゆっくり楽しんでいきたいものです。

 

さて「学びBLOG・4月13日」でも紹介されましたが、ここでも紹介したい感動的なニュースがあります。月曜日の「中1総務委員選挙」で定数3名に対して8名もの立候補者が出たことです。全体に女子が多くて、外部受験をしてきた生徒が多いことは印象的でした。

まだ入学して間もないこの時期に、この積極性には目を見張る思いでした。1校時に立会演説会が行われましたが、それぞれの“所信表明”も思いのこもったスピーチで、その場にいた先輩の生徒会リーダー達や先生方は感銘を受けました。

 

立候補した皆さんが記した選挙公報から、抜粋で紹介してみます。

「先輩たちに新入生歓迎会をして頂き、私はとても楽しかったので今度は私が企画をしてみんなを楽しませたいと思って・・・」、「湘南学園の人たちが笑顔で楽しい学校生活を過ごし、それとこの湘南学園の伝統をより素晴らしいものにすること・・・」、「“この学校に通いたい”と思ってくれるような行事にするために活動したい・・・」、「みなさんの意見をしっかりと聞き、その意見を反映できるように活動していきたい・・・」、「この学校がたくさんの人に“湘南学園って良いな”と思ってもらえるようなお手伝いが自分もできたればなと思い・・・活気のある居心地の良い、みんなの理想になれる学校にしたい」、「先ぱい後はいという上下関係がありつつも全校生徒がお互いを信じ合い仲良く過ごし、授業と準備期間とのけじめをつけ、勉強や部活動も思いっきり楽しめる学校にしていきたい・・・」、「小学校の頃からこの中学高校を見てきて“あの楽しそうな学校を自分でより良くしてみたい”と思っていたから・・・」、「“何事も挑戦から”・・・また横浜市の小中学校から選ばれた人が色々なことを話し合う横浜子供会議にも出席しました。どれもやりがいのある仕事でした・・・」

 

中1総務委員は3名と決まっているので、5名の人達は落選となります。この現実に対するフォローの様子にも注目しました。

生徒会総務から出席した樋口委員長(高2)と瀧川副委員長(中3)からは、新入生達の積極的な立候補を高く評価しながら、今回残念ながら総務委員に就けない人達はどうか気落ちしないで、別の役割や場面で生徒会活動にチャレンジして欲しいと、学校行事の実行委員会など今後の幅広い参加を呼びかけました。

 

中1学年主任の岩田先生は、全員の演説を終えてから新入生全員に語りかけました。まず、入学まもない不安な環境の中で立候補という大きな一歩を踏み出した人達に“敬意”を表しましょう、との呼びかけです。

そして明日朝には選挙結果が掲示されるのに備えて、該当する人達の気持ちを考え、わきまえた行動をとりましょう、というメッセージでした。ちょっとした発言や身振り手振りが誰かを傷つけることもあり得ることに注意し、勇気を出して踏み出した人達がまたさらに頑張ろうと思えるように声をかけ振るまってほしい、との温かいアドバイスでした。

立会演説会に直接行けずに、あとで詳しくお聞きした内容ですが、この選挙の場面1つにも、大切な経験と学びがあると深く思われました。