第1087回 湘南学園中高のグローバル教育 ②
昨日からの続きです。本校のグローバル教育について、今年度の実施予定を中心にお伝えしましょう。
まず、世界各地に広げてきた海外セミナー&ツアーのネットワークを大切にして、同世代間の交流を中心に一層の充実を図ります。各コースの参加に向けて英語スキルアップと探究テーマの事前学習、事後のまとめや評価をこれから更に重視していきます。また海外から本校にお迎えしお招きするプログラムでも、親睦交流を基本にしながら、グローバル社会の現実や、相手国と日本との関係などを話し合い、共に考え合える設定を可能なところから取り入れていきます。
英語圏への海外渡航では、これまでカナダ・オーストラリア・イングランドの各セミナーの実績があって安定した人気が集まっています。特に豪州コースは姉妹校にあたるメルボルンのノックス校との相互交流は宝であり、ノックス日本ツアーも更に内容の充実を図ります。中期相互留学も大切にして奨励していきます。
韓国セミナーについては、外交関係を反映する近年の応募状況の厳しさを受けて、今年度から台湾セミナーに切り替えます。経済力が高くて親日的な台湾は英語と中国語の習得をめざす留学生の受け入れや、2国間相互交流、欧米系への進学提携にも熱心です。すでに具体化へ向けた準備を進めています。
本校は、英語圏はもちろん英語圏でない国々の同世代や住民との体験交流を大事にしてきました。昨年度から始めたポーランド&リトアニア歴史ツアーはその代表です。第二次大戦中における杉原千畝の人道的行為に学ぶ取り組みもツアーと関連して行います。海外からの留学生を本校に招待するイベントでは中国・ドイツ・リトアニア・アイスランドなどにが実績もあります。
特に国際ロータリークラブのご支援を受けて、1年間の長期交換留学が始まっています。現在はブラジルからお招きしたナターリャさんが、本校の日常生活を共に送っています。日本語も素晴らしく上達して日々の級友との会話もスムーズになっており感動的です。この秋からはスウェーデンから男子高校生を本校にお招きします。そのリターンで本校の高校生2名が現在はブラジル、今秋からスウェーデンへ留学します。グローバル社会における両国の様子や日本との関係を学べる機会も追求していきたいです。
本校は、近隣アジアの若者達との直接交流も大切にしています。今年度も、藤沢市の姉妹都市にあたる中国の昆明市で日本語専攻する大学生を本校に招待します。SGHの構想の中では、英語以外の外国語にも目を向けて、全世界へ眺望を誘う取り組みも挙げています。世界の様々な地域には、近隣諸国も含めて、それぞれ独自の文化と魅力があることを学ぶのは重要なことです。(明日へつづく)