第1207回 創立82周年を迎えた湘南学園

2015年11月16日

昨日の11月15日は、湘南学園の第82回目の創立記念日でした。

湘南学園は、1933年(昭和8年)に誕生しました。世界大恐慌の影響が広がって、深まる経済危機からヨーロッパではファシズムが台頭していました。日本はこの年に国際連盟を脱退し、軍国主義の風潮が浸透しつつありました。  そうした時代の中で、藤沢市の鵠沼地域の住民や有識者の方々が、子ども達の成長と幸福のためにより良い教育環境を設けたいと湘南学園を建学されました。まず小学校と幼稚園が設けられ、大戦後には中学校と高等学校が設立されて総合学園となりました。その後長い歴史を経て、中学高校の一貫教育の体制が確立されてからは20年近い年月が経過しています。
一昨年は創立80周年の節目を迎えました。「チーム湘南学園」の協議が進められ、PTA・同窓会・後援会の方々がご尽力を寄せて下さいました。多彩な記念イベントが開催され、80周年記念館が建設されました。その中核となるカフェテリアは、食育の志を掲げるNPO法人「湘南食育ラボ」によって開業されました。「みんなで創る子ども達のための学園」という本学園の志が存分に表現された80周年になりました。

 

湘南学園の建学の精神は、第4代学園長の大久保満彦先生が明確に表現され、その後本校の教育理念を表現するテーゼとなりました。
個性豊かに、身体健全、気品高く、明朗で実力があり、 社会の進歩に貢献できる、有為な人間の育成

第8代学園長の藤岡貞彦先生は、この建学の精神を踏まえて、更に21世紀のグローバル時代を踏まえた中高教育の課題について、
世界に通じる、良識ある市民の育成
という視点を提唱されました。

そして、第9代現学園長の仲本正夫先生のご指導のもとで、幼小中高から成る総合学園としての教育の充実が目指され、全学的な教育実践の交流と相互理解が前進し、全学の運営でも緊密な相互の連携がはかられています。

 

中高では、特に建学の精神に沿って長く取り組んできた総合学習を深め直し、ユネスコスクールに加盟しました。旺盛な学習進学指導を展開し、きたる大学入試の改変に備えています。国際教育プログラムも拡充して、スーパーグローバルハイスクールの準拠校に指定されました。
ESDの視点で中高6年間のカリキュラムの再構築を図り、在校生諸君が豊かな洞察力と行動力を持ってグローバル社会へ力強く踏み出してほしいと、独自のグローバル教育を追究しています。
生徒諸君には、学園生としての誇りを深め、地道に学習に取り組み、部活動や学校行事に存分に燃えてほしいと思います。様々な機会に体験や交流を重ね、意欲と希望をもって大学生そして社会人へと歩み出し、それぞれの幸福を築いて欲しいと願うものです。
湘南学園の建学の精神は、現在も的確に普遍的な課題を示しています。日々の教育のしごとと結びつけて深め直しながら、在校生の皆さんの成長を願って精いっぱいの関わりと指導に努めていきたいと考えます。