第1288回 五友会(自治会)総会に出席させていただいて

2016年4月29日

改めて鵠沼の皆様方と共にの思いを強く

 藤沢市鵠沼松が岡に所在する学校法人湘南学園は、近隣自治会である五友会の一会員でもあります。先日その「総会並びに隣組組長会議」が湘南学園中高ホールを会場に開催され、私にもご挨拶の機会を与えていただきました。改めて地域の一員であるという帰属意識を強くもつ機会でもあります。
 
 会長さんが、五友会は約900世帯も加盟していると誇らしげにお話されるのをお聞きし、その規模の大きさとともに、実際ほぼ中高ホールいっぱいの参加者の皆様を拝見し考えさせられたことがありました。というのも、ここ鵠沼においても少子高齢化は免れない状況にありますが、総会に参加された会員の皆様は多様な年齢の方々により構成されていたからです。いわゆる戸建てを中心とする個性的な低層住宅が多いここ鵠沼にあっては、若い方々(「ニューカマー(新規住民)」)の移住も少なくなく、古くから住まわれておいでの住民の皆様との様々なコラボレーションを通じて、新たな活力を生み出す構造がつくられ始めたこと、地域の文化力を継承する力を感じることができました。
 
 ここ藤沢市鵠沼松が岡に所在する幼小中高を併せ持つ総合学園としての湘南学園は、湘南を代表する避寒地、別荘地の1つとして、明治以来街づくりが始まった地にあります。学園より南方約1,3キロメートル先には、日本海水浴史を紐解けばお分かりのように、大磯海岸に次いで2番目に海水浴が行われた地であり、戦後マリンスポーツのメッカとして有名な鵠沼海岸があります。その鵠沼海岸の眼前に広がる相模湾を見て、南東には名勝・江ノ島が、そして西を見遣ると弓状に延びる湘南海岸が、その先には箱根連山、伊豆の山々、そして世界文化遺産である名峰富士が山々の頂の上に悠然と雪を被り裾野を広げる光景を見ることができる風光明媚な地でもあります。

 海に近いだけに大震災に伴う津波被害を過去幾たびか経験してきた地であるが故に、藤沢市はこれまでも防災対策に力を入れてきました。最新の藤沢市ハザードマップでは、過去の大規模地震として記録にのこる慶長型地震津波のレベルをふまえ作成されています。その予測では津波はここ鵠沼松が岡3・4丁目には到達しないとなっています。しかし、予想を超える事態を想定することは、東日本大震災の教訓でもありましたから、仮に首都圏直下型大地震や南海トラフ大地震に伴う津波が鵠沼海岸を襲った時の準備を万全にしておくことが求められます。
 
 湘南学園は、これまでも鵠沼地域の防災拠点の1つとしての役割をになってきています。東日本大震災時をはじめ特別警報発令時等の避難においても、近隣の皆様方の受け入れをはじめできうる限りの対応をさせていただいてきました。防災・防犯に係る連合自治会の研修会や会合などの会場提供を含め、地域の一員、地域と一体となった湘南学園の姿勢をこれからも堅持し、応分の役割を担って行きます。
 
 また湘南学園の園児・児童・生徒の登下校に係り、関係するルートをはじめ近隣の皆様方には、有形無形のご理解とご支援をいつも有難く感謝しています。地域の皆様に誇りに思っていただく湘南学園教育83年目へ挑戦にむけて、教職員一同襟を正し、改めてのご理解とご支援をお願いする次第です。