第456回 横と縦のつながりを深め、感動いっぱいの体育祭!
一昨日の雨天により昨日に順延された「第8回新体育祭」。一転して良すぎるくらいの好天気で、初夏のような陽射しから熱中症まで心配されましたが、全校の生徒諸君が燃える競技の舞台として、最高の天気に恵まれました。
わが学園生諸君が繰り広げる体育祭のドラマは、圧倒的にまぶしく感動的であり、心から感動し、教員として幸せに思いました。「生徒が主役」が隅々まで貫かれ、自主性と団結にあふれる、学園伝統の素晴らしいイベントです。
今年は連休明けの準備期間がいつもより短く、実行委員会と高2各クラスは自覚を持ち、特別時間割の時間帯を有効に使い切ろうと周到な準備を心掛けていました。放課後の教室に疲れて仰向けになる高2生がいました。「今年この立場になって先輩達のすごさがわかりました」「中1の時に先輩の指示になかなか従わなかった自分の事を想い出します」との発言が印象的でした。部活動の大会や練習も重なり、勉強の課題も抱え、「眠くて忙しくて時間が3倍あったら!と思う毎日です」といった話もよく聞きました。でも仲間と力を合わせて取り組む楽しさが必ずベースにあることも伝わってきました。
当日の朝、総務委員長の柴田君と実行委員長の淺井君は、似顔絵(?)などの入った素適なたすきを下げていました。皆の激励メッセージがびっしり書き込まれているのです。招集、決勝審判、用具、得点、保健、放送、パンフ、会計、書記、各係の意気込みもいろんな場面で伝わってきました。生徒総会から、準備期間、開始直前から終了後まで、それぞれの係がスクラムを組んでいる姿を見ました。何十名もの諸君が裏方それぞれの部署で周到に動いてこそ、体育祭はきびきびとスムーズに進行するのです。毎年の実行委で受け継がれ、前回の反省を受けての改良が積み重ねられています。こうした地道な努力が部厚い伝統を築いていくのです。
「オープニングセレモニー」では、5色に分かれた生徒諸君の熱気が広いグラウンドを一気に染めます。実行委員長や各色リーダーの呼びかけに“打てば響く”のエールで応える高揚感にまずしびれます。高2森山君の選手宣誓は実に力強くて、皆の熱い意気込みを代弁してくれました。
「アトラクション」は各色別連合の大集団がこの一週間で練習を重ねたパフォーマンスです。高2生の指導で5学年一緒に、中学1年生も精いっぱい踊り、動きました。緑~黄~黒~赤~青の順にグラウンドいっぱい、巨大オブジェも生かしたプログラムが華やかにダイナミックに展開されました。
学年種目は中1が「クラス対抗リレー」、中2が「大玉運び」、中3が「みこしリレー」と新競技も入って、クラス対抗で熱く盛り上がりました。特に中1の徒競走は応援も異常に盛り上がります。足の速い子も遅い子も、背の高い子も低い子も主役のリレーをクラス皆でつなぎます。時間のかかる競技ですが、学園に迎えた新入生の出番としてシンプルな感動が傑出していると思われました。
中高縦割り種目は「長縄」と「玉入れ」でグラウンドをカラフルに分けての戦いが美しく、中高別の男子「騎馬戦」、女子の「竹引き」は毎年安定したメイン種目です。男子を女子が、女子を男子がそれぞれ応援し合う雰囲気も最高です。
高校の「綱引き」は女子のスタートに疾走した男子が合流して力を合わせる光景がいつも迫力に満ち、毎年至近距離で観戦しています。昼休み明けの「部活対抗リレー」は本気組とアピール組のメリハリが楽しいです。
ラストの「色別対抗リレー」の興奮はやっぱり圧倒的です。どの色も総立ちの応援で、5色のTシャツに彩られたグラウンドが最高に輝かしい時間に染まります。疾風怒濤の、終わってしまうのが切ない、濃縮された時間なのです。
「エンディングセレモニー」は、皆の大健闘を賛辞し、保護者と近隣への謝意を述べられた仲本学園長先生の温かいお言葉に始まり、各賞・総合の成績発表の場面で歓喜が爆発しました。各色の高2リーダー諸君の挨拶エールは、あふれる思いと涙の中で、各色後輩諸君へ実行委への感謝の言葉にあふれていました。言葉を詰まらせた実行委員長・淺井君へ、感謝のエールが全員から唱和されるシーンも感動に満ちていました。
その後、色ごとに円陣を組んでの交歓の時間も感動的な素晴らしい光景でした。「タッチラン」や全体写真をはさんで練習と本番の健闘をたたえ合い、今回深めた交流の絆を喜び合っていました。教室へ全体が戻って以後、集団下校までの動きもけじめのある行動ぶりが伝えられています。
今年も審査員の一人でしたが、生徒諸君から大きな感動と元気をもらいました。「パネル賞」は緑組が、「アトラクション賞」と「総合優勝」は青組が受賞しましたが、色を越えた高2全体の連帯感、そして全校の連帯感がグラウンドに満ちあふれていました。「みんなが主役で仲間なんだ」との手応えがこの行事にはつまっています。この体育祭を通してクラス全体の、学年全体の、そして先輩と後輩の出会いと交流が一気に広がり、深まることが素晴らしいと改めて思います。中学1年生とも何人か話しました。「体育祭メチャクチャ楽しいです!」と笑顔で話してくれました。先輩達の協力と奮闘から学ぶものは絶大でしょう。高校1年生は「来年は自分達が中心になるのが信じられないです」と不安と期待を語っていました。こうして受け継がれていく行事の伝統とこうした行事で見せる学園生諸君の積極性、力を合わせるパワーを心から誇りに思います。その青春のドラマに立ち会えることに感謝しています。
保護者の皆様には、今年度も400名をはるかに越える多数の方々にご来園、ご参観して頂きました。引き続き学園小の建築工事の関係もあり限られた場所しかなく、グラウンドの狭いスペースやアリーナ棟の各所に分散する不便な環境でのご観戦となって心よりおわび申し上げるばかりです。お話しできたお母様やお父様方からは、明るく活気あふれる生徒達の頑張り、一体感の素晴らしい盛り上がりに、感動やお褒めの言葉を頂きました。
お暑い中を長い時間見守ってご声援を頂きまして、心から感謝申し上げます。誠にありがとうございました。
最後に昨日撮った写真を多めに掲載します。はちきれんばかりの輝く生徒達の表情をご覧になってください。