第386回 若者をひきつける、ある男性歌手

2012年1月20日

 時々心に残った本やテレビ番組、音楽などを、高校生や中学生に紹介したいと思います。

 今日は、この前の月曜日深夜に録画して観た番組から紹介します。『ドキュメント20min.』~最近気になるNHKの番組です。そこである男性歌手のことを知りました。
 高橋優という今28歳のシンガーソングライターです。秋田県の出身で、学生時代に札幌で路上での弾き語り中に声をかけられ、一昨年にメジャーデビューしました。TVやラジオの出演もすぐに増えましたが、この間アメリカのNYでもライヴを行い、「世界の共通言語は英語でなく笑顔だと思う」との意見広告を載せて話題になったそうです。
 高橋優はアコースティックギターで唄います。コンサートで彼のライヴに集中する若者達の姿が強烈でした。泣いて笑って身を乗り出して聴いています。そのひとり、管理栄養士を目指すある女子学生(テラスモールのお店でアルバイトする姿も映りました)がその歌の世界の魅力を熱く語ります。彼の歌を聴いて元気が出る、励ましを受けると語る若者達の声がありました。

 高橋優さんは、おだやかで周りに気を使う好青年です。小学校時代からふだんの様々な思いを絵や日記や詩にする少年だったそうです。今でも街を歩き、電車に乗り、お店に入る日常の中でふと目にした光景や自分の心情をメモ帳に記すのが日課です。それを推敲してメロディーを乗せ「今思ったことを今歌う」日々です。社会や人生や友情について。今の憂鬱、不安や孤独、そして希望について。言葉と旋律を紡ぎ出すその目線は低く、他者への気配りにあふれます。
 その飾らない、でもリアルな言葉やメッセージは、多くの若者達の共感を呼んでおり、私も更に聴いてみます。音楽や歌の好きな在校生にも紹介したいです。CDやPVで接してみてほしいと思います。