～２０１８年への想いを込めて～

　師走も残すところ１週間ほどとなりました。すでに本格的な冬冷えが到来しています。皆様方にはお元気でお過ごしでしょうか。
 
　冬至を迎えるこの時期になりますと、様々な分野において「振り返り」がなされます。「振り返り」という言葉は、近年とりわけ教育用語として多用されてきている印象を持ちます。

　湘南学園中高では、これまでの取り組みの「振り返り」を通じて、その成果と問題点等を明らかにし、次の課題を設定し、そこにつなげていくことを私たちは「湘南学園ＥＳＤ」教育に込め、意識して取り組んできました。この「振り返りができる人」という言葉は、インターナショナル・バカロレアが求める学習者像の１つにも明記されています。
 
　湘南学園がこの７月から先導的試行として取り組みを開始した「クラウドファンディング」は、まさしく振り返りの好事例となったといえます。
 
　中学２年と高校２年の各クラスから、一生懸命考えたプロジェクトが立ち上がり、湘南学園ＥＳＤ構想委員会の先生方との検討を通じて、それぞれのプロジェクトの質の保証をふまえ、アップしてきました。成功例あり、課題を残した例ありと様々でしたが、問題はその取り組みの「振り返り」から生徒の皆さんがそして私たちが、目標に照らして、何を、どのように学んだのか、次の企画にどのようにつなげようとしているのか、といったことがクリアになったかどうかということではないでしょうか。

　ややもする閉じられがちな「学校での学び」を、社会との「つながり」、「架け橋」を通じて、往還させ、「学校での学び」に本質性と社会性を持たせていくことを目指しています。
 
　湘南学園中学校高等学校は、２０１８年１１月１５日に、創立８５周年を迎えます。先達が「建学の精神」を体現しようと、ひたむきに教育実践・教育研究を積み重ねてきました。湘南学園創立１００周年を目指して、生徒の皆さんと共に成長し合える教員でありたいとの強い想いを抱いて、一人ひとりが研修に励み、高い問題関心と深い専門性を追求しています。
 

　２０１７年、「校長通信」をお目通しいただきました皆様に感謝申し上げますと共に、皆様におかれましては、２０１８（平成３０）年が、佳き年になりますよう祈念しております。
 
　＊「校長通信」次回更新は、２０１８年１月１２日となります。