第1393回 末廣友里先生をご紹介

2018年10月26日

本日は、湘南学園中学校高等学校、末廣友里先生をご紹介します。

 

まずは、プロフィールから。

担当教科:理科(専門は生物)

担当学年:中学2年生、高校1年生、高校2年生

教員歴11年目

出身地:神奈川県

 

先日、末廣教室を訪問しました。

この日のテーマは中学2年生理科第2分野「単子葉類と双子葉類のつくり」でした。この日の授業は、茎や根の特徴などを学んでいくというものでした。

末廣教室でまず感じたことは、「とにかく生徒が生き生きとしている」ということでした。

私は(学生時代を振り返ると)、実は理科が好きになれませんでした。興味を持つことができなかったのです。理由は単純でした。自分とのかかわりを感じながら理科の学習をすることができなかったのです。なんだか楽しくなかったのです。

 

ではなぜ、末廣先生の授業は面白いのだろう・・・・

なぜ、生徒が授業にしっかりと参加しているのだろう・・・・

末廣先生の授業スタイルは、問答型なのです。とにかく生徒との言葉のやり取りを途切れさせないのです。

 

問いかける。

生徒が何かを言う。

必ずその言葉を拾って次の話につなげる。

またその言葉に生徒が反応して何かを言う。

そしてその言葉から次の学びへと導く・・・・

・・・・実に滑らかでした。

自分の言葉を相手が受け止めてくれて、そしてそれが学びにつながっていくとすれば、勉強することが楽しくないはずがありません。そういう先生と出会えた生徒は幸運です。

末廣教室は、とてものびのびとしていました。「自分も何か発言してみたいな・・・・」という気にさせる授業でした。それでいて学習内容はバッチリ進んで行きます。生徒のノートもどんどん埋まっていくのです。さすがでした。

一方、末廣先生は湘南学園が進める重要なプロジェクトの推進メンバーでもあります。

ESD(Education for Sustainable Development持続可能な発展のための教育)推進委員

ICT(Information and Communication Technology情報通信技術)委員

実に忙しい先生です。

 

では、末廣先生へのインタビューの内容です

1.湘南学園の良さはどのようなところにありますか?

ありのままの相手を受け入れるふところの深さがあると思います。最初はだれもが未熟で幼くて、わがままだったり勝手なことを言ったりするものだと思いますが、学園の生徒たちは、友人の成長を互いに長い目で見守っているということができている と思います。「いつか分かってくれるよ・・・」そんな言葉を生徒から聞いたこともあります。

それから、生徒の周りにいる大人も温かいと思います。子どもが成長するのを「がんばれ」という目で見守ったり、そっと自然にアドバイスをしたりしていると思います。保護者の方々だけでなく生徒に関わる大人の応援で、学園の子どもたちは育っています。

 

2.生徒にどのように接していますか?

湘南学園の生徒たちはとても人懐っこい印象がありますね。一方では、大人に対して遠慮がちな面があるとも感じています。ですから、日ごろから「実は先生たちは身近で信頼できるのだな・・・・」と思ってもらえるように接しています。

生徒が何かをやり遂げたときや、何かに気づいたり、自分の進むべき道が見えてきたりしたとき、目を輝かす瞬間がありますよね。それを見ると最高に嬉しくなりますね。そういう生徒の姿を見られるように接していきたいです。

 

3.湘南学園の生徒にどのようなことを期待しますか?

自分の人生を自分自身の力で決めていくことができるような人になって欲しいですね。それには、まず自分で何かを考えたら、自分の力でアクションを起こせるようになることが大切だと思います。

今の子どもたちは親の期待に応えようと自分の気持ちを押し殺してしまったり、誰かに自分のことを決めてもらおうしてしまったり、周囲の大人たちに依存してしまうことがあるように思います。でもその子の人生はその子自身のものであるし、いつまでも親や周囲の大人が人生に付き合っていられるわけではない。自分で考えること、自分で選ぶこと、自分で決意することができるようになることは生きる上でとても大切だと思います。そして私はその生徒のそばにいて、そっと背中を押してあげられるような教師でありたいと思っています。

 

4.先生の目標を教えてください。

実は「これ!」という目標はないです(笑)。

心掛けていることは、「どのようなことにでもチャレンジしよう」という気持ちを忘れずにいることです。何かに興味を持って、「やってみよう」と思ったら躊躇せずにすぐに取り掛かったりします。

今は循環型社会に興味があります。持続可能性についても注目しています。地球上の全てのものがしあわせになるためにはSDGsの達成が必要とも思っています。達成への一端を自分がどのように担えるのか模索している途中です。