第281回 本校の総合学習=特活:中学3年生の取り組み
今日は、中学3年の総合学習の取り組みを紹介します。中3の特別教育活動=総合学習は、「日本の諸地域におけるさまざまな問題や地域文化を知り、そこで暮らし働く人びとの取り組みから学ぶ」という目標をかかげています。
例年、夏休み前に東京都区内へ分散の校外学習をします。テーマを決めて都内各地へ出かけ、お許しを得た訪問先でインタビューをしたり、まちを歩いて観察したりします。そして秋には、中国・瀬戸内地方への研修旅行を実施します。町・村おこしの活発な地域で豊かな体験学習を行い、広島平和での学習を組み入れます。
瀬戸内海の島々で住民の方々のお力を借りて行う「全員民泊体験」は今年度も実施されます。「過疎」「過密」の違いはあっても、多様で奥深い日本の社会の姿を直接の体験を通して知り、そこで生活する人びとから学ぶ取り組みです。
昨日は「東京フィールドワーク」本番でした。今回は『大都市東京の今昔』をテーマに「大都市東京で働く人びとと直接ふれあうことで、東京の良さを知り、湘南地域の良さも再確認する」「東京の《最先端》と《伝統》を発見する」というポイントが挙げられています。GWでは、東京について「自分の気になるスポット」を切り口にレポートを書きました。その後クラスごとに訪問する「区」が選出され、クラスの特活班(男女混合)が訪問先の調査とアポイント取りを進めてきました。行動計画表と質問内容が作成されました。
中3の各クラスで決められた訪問区をあげてみます。
A組 港 区 今年度も「下町」の区を選んだクラスが多かったようです。
B組 江東区 食文化や伝統工芸など東京の長い歴史や伝統を感じさせる
C組 台東区 小テーマが目につきました。巨大なビル街や繁華街が目立
D組 墨田区他 つ東京ですが、庶民的な商店街や、中小の町工場、神社・
E組 中央区 寺や公園など緑豊かなスポットもいっぱい。東京は多彩です。
私自身、小6の短期間ですが、台東区の入谷に住んでいました。朝顔市や鬼子母神が有名で、家具店が集まり、長屋が多くて庶民的な地域でした。週末とかに家族で、上野のアメ屋横丁に買い物に行くのが楽しみでした。地下鉄銀座線の黄色い車体と古い駅構内の様子もなぜか思い出します。
東京といえば、新宿、渋谷、池袋、浅草、秋葉原、神保町、六本木・・・・・・数え切れないメジャー・スポットが浮かびます。東京はすそ野の広い大都会であり、世界中からの外国人も集まる国際都市です。
しかし今回特に目を向けて欲しいのは、長い歴史に根づく、地味だけど豊かな「東京の様々な顔」「東京の今と昔、最先端と伝統」でした。そこで働き、暮らす人びとの姿をしっかりと心に留めて、秋の研修旅行につなげて理解を深めて欲しいと思います。