第261回 防災対策の強化を進めています
東日本大震災を契機として、湘南学園中高そして全学でも、今後の防災対策や避難の方式などについて、改めて協議、検討を 進めています。
現在の中高校舎は、約8年前に完成しました。耐震補強に十分留意しており、震度6強までの地震に対しては躯体が保持される 強度が保証されています。大震災の当日も校舎自体の損傷等はありませんでした。
湘南学園の所在地である藤沢市は、いま話題の「東海地震」よりも、直接の影響が懸念される「南関東地震」に焦点をあてて、 行うべき各種防災対策を追究しています。
1923年の関東大震災クラスの巨大地震が、南関東の全域に万一勃発すると、市内の「液状化の被害」「地震津波」「道路の被害」 などはどうなるかが詳しく予想されています。特に津波については、その襲来地点も具体的に想定され、第1波が約4~7分程度で、 関係のある2地点の予測波高は1.5~3.0m弱とされています。市内全域の予想を踏まえた「藤沢市・津波ハザードマップ」も 公開されています。
湘南学園は、海岸からの直線距離で約1.2km、海抜6.5mに位置し、その津波の浸水域には全く入っていません。 また本校の湘南学園の立地条件を考えた時には、片瀬海岸に約3mの防波堤があり、海岸と学園の間を走る小田急江ノ島線が一段と 高くて防波堤の役割を果たすことも、詳しい関係者が指摘されています。
大地震が発生した場合には、揺れが収まるまでその場に待機することが基本です。その後生徒達は教員の指示に従って 行動しますが、更に「大津波警報」が発令された場合は、数分後の到来を警戒し、揺れの収束後の緊急避難を行います。 その時いたエリアの3階以上へ避難することが基本であり、その避難訓練を近日中にも実施する予定です。
藤沢市の予想津波(最大3m) の3倍の9mの大津波が到来しても、中高では鉄筋鉄骨コンクリの現校舎3階以上、 場合により屋上へと避難すれば安全と判断されます。地震・津波の情報を把握し、保護者への連絡徹底を図るために、 テレビの設置や一斉配信システムの普及が学園の全体で徹底されました。
学内で緊急避難・待機を行った後は、保護者の方々により可能な限りお迎えをして頂きますが、集団下校等に移行するまで 一定の期間は、生徒諸君を校内で責任を持って保護して、事態を見守ります。校内状況や学校対応に関する緊急連絡は、 メール配信とホームページでの連絡を中心とします。
現在も全学的に、防寒具、非常食、照明・通信器など、万一に備えた物品の大幅な追加購入を実行しています。 国・県からの情報、他私学の動向も考慮し、本校の立地と条件をふまえた防災対策を今後も追究し、具体化いたします。
昨日と本日の通信で、本校の防災関係の基本をご説明いたしました。もしもまだご心配やお尋ねがありましたら、ご来園の際に ぜひ直接お寄せ下さい。