第1447回 中学校卒業式
3月21日(土)、湘南学園中学校卒業式が行われました。例年、中学1年生そして2年生と共に「修卒業式」としてこの節目の日を迎えるのですが、今年は、中学3年生と教職員のみで「卒業式」を行うことになりました。
中学校の卒業式も高等学校卒業式と同様に、簡略したものとなりました。
学年主任の三島先生をはじめ、A組担任の矢後先生、B組担任の田中清章先生、C組担任の谷先生、D組担任の北條先生、E組担任の林先生、副担任の田中優希先生、岩口先生、本当にこれまでお疲れ様でした。そして生徒諸君のご卒業おめでとうございます。
中3のみなさん、ご卒業おめでとうございます。
みなさんは、これで義務教育の課程を終えたことになります。そして、いよいよこれから自分の未来を切り拓いていく時がやってきます。自分の良いところを見つけ、理想を見つめてください!
(以下、校長式辞です)
中学3年生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
保護者の皆様には、直接お祝いを申し上げることができず申し訳なく存じます。
中3学年会の先生方、これまで本当にありがとうございました。先生方が中3生徒諸君に注ぐお気持ちをいつも感じていました。
さてみなさん、この3年間を振り返り、どのような心境なのでしょうか?
自分の理想に近づくことができていますか?
15歳になったみなさんに、一言お伝えしておきたいことを述べます。
それは、これまで出会った人や経験してきたことが、現在の自分を形成したということです。
15歳となった皆さんは、多くのことを自分で選択し、判断し、その経験を積み重ねているのだと思います。つまり自分で選択したものが、自分自身を形成したのだと言えます。自分で決定したことが自分を作ったのです。
言い換えれば、「自分の人生は、自分次第だ」ということです。
何とかしようと思えば、何とかなるものなのです。
もっともいけないのが、諦め。
自分のことを、ダメだと決めてしまう気持ちです。他者と比べるからいけない。自分の良いところを見つけてください。
しっかりと自分自身をみつめて、良いところを意識して欲しいのです。あなたの中に光るものを発見して、それを大切に伸ばしていってほしいのです。
そして、中学卒業後のこれからの人生の時間をどうか大切にしてください。あなたにとっての毎日が、自分にとって素晴らしいものになるための努力をすることができたという実感を持ちながら過ごしてほしいのです。
人生の中で意味を持つのは、その実感であり、結果ではありません。
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私は、みなさんに告白したいことがあります。
2011年の秋、父を亡くしました。私はそのとき49歳でした。父が亡くなった9年前ことをいまだに乗り越えることができません。
父に「ごめんなさい」と「ありがとう」をもっと言えばよかった・・・
そう、後悔しているのです。
そして、母のこと・・・
90歳になる母は、数年前に脳梗塞で倒れました。以来ほぼ寝たきりの生活です。
母はやがて亡くなるのだと思います。しかし、私は、その母に寄り添うことができていない。
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みなさんにお願いがあります。
みなさんのご家族の方々に、感謝の気持ちを伝えてほしい。
「ありがとう」を言って欲しいのです。
私のように後悔をしないためだけではありません。
「ありがとう」そして「ごめんなさい」という二つの言葉・・・
この二つは、人と人が心を通わせるためにもっとも必要な言葉だからです。
最後に・・・・
湘南学園中学校を卒業して、ほかの道へと進むことになった君たちへ・・・・
来月4月から、湘南学園で君たちの姿を見ることができないことを思うと、寂しい気持ちになります。
同級生の人たちも先生方もそうなのだと思います。これまで同じ時間を共有してきた人だからです。
ただ、4月になって、新しい世界に進んだら、新しい出会いも大切にして欲しい。そして自分の未来を自分自身の力で切り拓いていこうとする強い決意を忘れないようにしてほしいと思います。
君は、湘南学園の卒業生です。そして、この学園は君の母校です。帰ってくるべき場所なのです。そして、出会った友人とは、これからもずっと友だち同士であって欲しいのです。
やがて君が20歳になったら、きっと君たちのうちの誰かが中心となって「湘南学園 成人を祝う集い」を企画してくれるでしょう。そのときは、懐かしい友人たちと再会してください。そして末永く、友情を温め続けてください。
友だちは、人生の宝物であり、母校はふるさとです。
そして私たちは、君たちの幸福を祈っています。