第226回 東日本大震災から1か月・・・高校2年の諸君が考えたこと

2011年4月22日

  高校2年生が学ぶ科目のひとつに「現代社会」があります。年度始めの頃の授業で、担当の先生が、「東日本大震災から一ヶ月、私の考えたこと」というテーマで、学年5クラスの皆さんに意見文を書いてもらいました。

 それを紹介する教科通信のプリントを読んで、とてもひきつけられました。
 一人ひとりが今回の大震災を受けとめ、広い視野から考えていることを確認できました。被災者を思い、自分たちの生きていることに感謝したという内容、地震に対する人びとの行動や政治・経済について考えた内容、地震から次第に深刻になっている原発事故の問題をあげる内容、震災からの「その後」について以前の災害にも目を向け直す内容など・・・・・・今回はそうした中から、自分が出来る事は何かを考え、自分なりの身の丈の行動にした人たちの文を2つ、そのまま紹介させていただきます。
・被災地に対し自分は何ができるのかと考えました。大きな被害を受けた東北各県で無知な自分は行った所で何もできることはない、と最初から考えており、自分は千葉の新浦安での液状化した道路の整備、送られてきた支援物資の仕分け、ネットでの生存者のリスト作成の手伝いなどを行いました。どんな人でも何かしらできることはある。そして、個人の力でも何かを変えることはできると思います。(男子)

・私は初めてこのような大災害に出会い、神奈川も揺れたので毎日、ニュースや新聞を読みました。そこから海外からの救援隊や自衛隊、自らも被災しながら避難所でボランティアをする中高生。・・・国境を超えた人のつながりと人の心の温かさにとても感銘を受けました。私も何かできることがあれば、本当なら被災地に行きたいと考えましたが、まだ高校生という事でそれはできないので、地域の支援物資を積み込むボランティアをしました。・・・(女子)

 「あまりに巨大な今回の震災、そして十数年は尾を引く原発事故、現実から目をそらさずに生きて行きましょう。」と、授業担当の先生は結びで呼びかけていました。