第573回 後期に入った高校1年生~文理選択の指導まで
今日は、高校1年生の取り組みについて紹介します。
高1は先月、後期初めにまず校内模擬試験を行いました。英語・数学・国語の3教科の基礎学力がどの程度身についているかを測定し、4月の時の同じテストの結果から半年間で学力がどう変化したのかを知り、高校生になって以後の学習状況について点検する機会となりました。今後への活用が求められます。
また先月末には、1泊2日で校外行事の「学年の日」を実施し、実行委員の諸君を中心に生徒が主体となった運営が追求されました。来年度の高2研修旅行に向けて貴重な体験ができました。
続いて先週火曜日には、特活フィールドワークが実施されました。神奈川県内や東京都内に班ごとに出かけ、聞き取り調査をしました。「生命の尊厳~いま生命を脅かすもの」という大テーマのもと、「自然災害・病気・戦争・犯罪・いじめ・事故」の各グループに分かれました。訪問先の選定からアポ取りまで生徒諸君が基本的に進め、開かれた外の世界に大きく目を向けました。その結果はまとめて、来月21日の特活報告会で班ごとに発表されます。
このように様々な取り組みを経た上で、来月15日には、様々な大学の先生方をお招きして、校内で「大学模擬授業」を実施します。生徒の希望が多い分野の講座が設置できるように可能な限り努力が重ねられ、すでに諸分野から11名もの専門家の方々が来園して下さることになっています。自分の興味ある分野の授業を、1~2校時にそれぞれ1コマずつ選択、受講してもらいます。
高1の諸君は、高2から「文系コース」「理系コース」に分かれるため、現在は「文理選択」の真っ最中です。大学ではどのような事を学べるのか、この模擬授業を通じてイメージを深め、大学の授業の雰囲気を感じとってもらいたいものです。文理選択をまだ決めきれない諸君も、この機会に有力なヒントを得てくれればと願っています。
学年全体の「文理希望調査」は現在第2回に入り、クラスの個別面談なども進行しています。冬休みをはさんで最終的に選択してもらうことになります。
「文系」または「理系」という分類は、学問の諸分野を大まかに分類して、大学の準備教育のカテゴリーとして始まり、学問分野の細分化や統合、新規ジャンルの登場などを受けて再編成され、大学受験でも受験科目パターンの大きな岐路として位置づけられてきました。
「文理選択」は、本人の適性や諸科目の好き嫌い、将来の希望職業分野、産業構造の変化と就職上の観点など多くの要素が絡み、本人だけでなく保護者のご意向ご希望も時には反映される重要な課題になります。今後の進路選択へ向けた大切な岐路にあたります。
将来の方向性をじっくり考える大切な時期です。担任の先生、時には教科担当の先生、そしてお父様やお母様とも十分に話し合って、最後は本人がしっかりと決意してほしいと願っています。