第574回 知らない土地を歩き、そこで暮らす人たちと出会う

2012年11月28日

 中間テストの準備期間に入り、全校は試験モードに入っています。今日はこの間掲載しきれなかった、研修旅行関係の追加の写真を中心に紹介します。
 インターネットの普及も受けて、日本全国や世界各国のあらゆる分野にわたり、膨大な情報を簡単に得られる時代になりました。

 しかしその分、直接に現地に足を運んで「歩く~出会う」「見る~聞く~話す」体験がどんどん希薄になっていくことを恐れます。フェイス・トゥ・フェイスの経験が薄いまま、内向的になりやすい時代ともいえます。特に若い世代の人たちに
は、感受性の豊かなうちにいろいろ新しい場所に直接出かけ、様々な見聞や出会いを広げてほしいといつも思います。

 湘南学園の研修旅行は、すでに何度もご紹介しているように、貴重で豊かな体験がいっぱいある充実のプログラムとなっています。今年の研修旅行は、高2も中3も全般には天気に恵まれていたのが一番の幸いでした。この通信で紹介しきれなかった、旅行最後の方の写真を例に紹介しましょう。

 まず中3です。周防大島を拠点とした体験学習と2泊の民泊。地引き網や離村式の風景です。お世話になった方々に「また夏に行きます」「おじいちゃん、おばあちゃん絶対長生きしてください」と約束する生徒達がいました。「自分達は、死ぬほどつらくなった時に、またここに来られる」との気持ちを持てたと挨拶した生徒もいたそうです。しっとりと心にしみる場面に私も立ち会いたかったと思いました。
 次に高2です。これは関西南紀コースの熊野参りのハードな行程です。苔生した石段を登り切り、滝の清流や売店のアイスで元気になった一行は、関東からはなかなか行けない地域の旅を楽しんだことでしょう。北海道・鹿児島・沖縄の3コースも、他の学校がなかなか組めない独自のコースと魅力あるプログラムを存分に体験することができました。

 気の合ったクラスや学年の仲間と、知らない土地をじっくり訪ね、独自の体験や交流を追求できる本校の研修旅行は、大切な学校行事です。各学年の特別教育活動=総合学習の全体にも、共通する大事な願いが反映されています。