第653回 湘南学園のある藤沢・鵠沼の近況

2013年4月17日

  湘南学園の所在地は、藤沢市の鵠沼松が岡です。

 

 藤沢市は南北に長い大きな都市ですが、「鵠沼」という地域はJR東海道線を境にその南部中央に広がる地域を指します。東は「境川」、西は「引地川」に囲まれ、南は「相模湾」に面する地域とされます。江の島に近い海岸沿いにはいつも多数の観光客が訪れますが、その内部へ入ると小さな道路が複雑に入り組み、地元の方々でも迷いやすいと伺います。
 明治時代以後、東海道線、次いで江ノ電の開通を機に、海水浴場や計画別荘地としての開発が進み、人口が増加しました。さらに関東大震災を機に、都内から政財界の有力者や文化人などが好んでこの地域に転居し、以後は高級住宅街の色彩が強まりました。

 高度経済成長の時代以後、クロマツの木が生い茂る起伏の少ないこの地は、校外住宅を求めて移住した世代とその二世・三世の人たちが住民の中心となりました。地域の治安の良さも定評があり、住民の方々はこの地域の保全と美化に努めてこられました。建蔽率や建造物の高さ・色彩にも厳しい規制が保たれる地域です。

 

 この数年で、学園近隣の地域では世代交代が進んでいるようです。歴史ある大きな邸が取り壊されて、分譲住宅が新たに数多く建設される風景は、この新年度へ入ってからも進行しています。
 在校生の電車通学でメインになるのは、小田急線の「鵠沼海岸駅」です。隣の「本鵠沼駅」も学園から近く、江ノ島電鉄線の「鵠沼駅」を利用する在校生もいます。いずれの駅も徒歩で約8分くらいの距離にあり、どの駅名にも「鵠沼」の名が入ります。

 

  初めて湘南学園に来た人は一様に、周囲の家々の立派なこと、地域の落ち着いた佇まいに強い印象を持つようです。
 このたび創立80周年を記念して、学園の校舎と周辺の鵠沼の地域をじっくり空撮する動画を撮影してもらいました。
 航空写真で見ても、この恵まれた地域の景色は、気品を感じさせてくれます。学園の周りに集合住宅は少なく、一戸建ての住宅と豊かな緑で囲まれています。校舎の屋上へ上がってみても一目瞭然であり、遠くに富士山、江の島、片瀬山を望める独自の景色は自慢できます。
 ご来園の際に、上記の空撮動画を観て頂ける機会もたくさん設けようと考えています。